インドネシアのターミナル、ロシア産石油製品の積み替え拠点に
[シンガポール 8日 ロイター] - インドネシアのカリムン・ターミナルがロシア産石油製品の輸入量を増やし、主要な積み替え拠点になっていることが分かった。原産地を書き換えた石油製品カーゴをトレーダーが保管し、再輸出しているという。業界関係者8人の話と船舶追跡データで明らかになった。
同ターミナルはシンガポール南西約37キロ(23マイル)地点にある島の自由貿易圏に位置する。調査会社クプラーの船舶追跡データによると、昨年10月以降、ロシア産石油製品が毎月到着し、マレーシアやシンガポール、中国に輸出されている。
クプラーのデータによると、今年はこれまでにロシアのウスチルガで積み込まれた燃料油が50万トン以上(320万バレル)到着。昨年の約5倍に相当するという。
種類別では、昨年は輸入量ゼロだったディーゼル油が約21万7000トン(160万バレル)。ナフサは5万トン超(45万バレル)と、昨年から微増した。
昨年10月以降、同ターミナルに到着する石油製品でロシア産の割合は60%超に増加し、今年4月には100%に達した。昨年上半期は、1カ月当たり0─26%だった。 今年3、4月には、欧州連合(EU)や英国の制裁対象となるタンカーで少なくとも三つのカーゴが同ターミナルに到着した。
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