ロ外相、米欧の安全保障議論けん制 ウクライナ巡り直接関与要求
[モスクワ 20日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相は20日、ウクライナに関して「ロシア抜きで安全保障問題を解決しようとする動きには賛同できない」と述べ、米国や欧州諸国の動きをけん制した。ヨルダンとの外相会談後の記者会見で発言した。ロシアが参加しない議論は「行き詰まる」と主張し、ウクライナと欧州に関する安全保障問題に関して直接的な関与を求めた。
トランプ米大統領は18日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領や欧州の首脳陣と会談し、ロシアが侵攻を続けるウクライナでの戦闘終結に向け、ウクライナの安全の保証について協議した。
ラブロフ氏は、ウクライナに対する「真に信頼性のある」保証は支持するとし、2022年にイスタンブールでロシアとウクライナが協議した安全保障を巡る提案が好例だと指摘。ウクライナが中立国となり、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を断念することが含まれていたとした。ウクライナはこの提案について、ウクライナを支援する軍事活動をロシアが実質的に拒否できるとして却下していた。
ラブロフ氏は、トランプ、ゼレンスキー両氏と会談した欧州の首脳らに関して「緊張激化を招く、的外れで非倫理的な試みだ」と非難。その上で、欧州諸国から「建設的な考えは一切聞かれなかった」と述べた。
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Chief writer on Russia and CIS. Worked as a journalist on 7 continents and reported from 40+ countries, with postings in London, Wellington, Brussels, Warsaw, Moscow and Berlin. Covered the break-up of the Soviet Union in the 1990s. Security correspondent from 2003 to 2008. Speaks French, Russian and (rusty) German and Polish.