話題株ピックアップ【夕刊】(1):テラドローン、ソシオネクス、トピー

テラドローン <日足> 「株探」多機能チャートより
■Terra Drone <278A>  6,790円  +700 円 (+11.5%)  本日終値  Terra Drone<278A>が急反発。20日の取引終了後、三井物産<8031>と米国における合弁会社設立の検討に関する覚書(MOU)を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。米州におけるドローン及び空飛ぶクルマを活用した次世代エアモビリティ分野において、両社の強みを生かした共同事業の展開を検討するとしており、テラドローンが過半数を超える出資を行うことを基本に米国に拠点を設けるという。なお、同件による26年1月期業績への影響は軽微としている。

■ソシオネクスト <6526>  1,918円  +96 円 (+5.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

 ソシオネクスト<6526>が続急伸した。SMBC日興証券は20日、ソシオネクスの投資評価をこれまでの「2」から最上位となる「1」に引き上げた。車載向けや北米データセンター向けの製品の貢献による業績の反転が明確化すると想定。直近の株価下落を踏まえ、投資評価を見直した。目標株価は2600円で据え置いた。

■トピー工業 <7231>  2,277円  +78 円 (+3.6%)  本日終値

 トピー工業<7231>が大幅高で3日続伸。20日の取引終了後、28年3月期に営業利益130億円(25年3月期53億円)、ROE6%以上(同4.6%)を目指す中期経営計画を発表しており、好材料視された。既存事業の基盤強化のため、構造改革による収益力向上を目指す一方、将来に向けてコアコンピタンス(強み)を生かした成長事業の種まきを進めることを基本方針に掲げている。

■みずほFG <8411>  3,890円  +103 円 (+2.7%)  本日終値

 みずほフィナンシャルグループ<8411>が一時5%を超す上昇となった。20日の取引時間中に政策保有株式の売却加速に向けた方針を公表し、株価に上昇圧力が掛かった。更に20日の米国市場で長期金利が再び上昇し、内外金利の先高観が再び台頭。利ザヤ改善の期待が膨らむなかで、みずほFGに対して買い向かう姿勢が継続したようだ。地方銀行もROE(自己資本利益率)向上に向けた取り組みを強化するとの思惑から、銀行株全般が堅調に推移している。栃木銀行<8550>や京葉銀行<8544>が高く、しずおかフィナンシャルグループ<5831>や池田泉州ホールディングス<8714>が堅調に推移している。

■三菱重工業 <7011>  2,999.5円  +79.5 円 (+2.7%)  本日終値

 三菱重工業<7011>が断トツの売買代金をこなし5日続伸しているほか、川崎重工業<7012>も高い。また、IHI<7013>は一時600円を超える上昇で1万3300円台に買われ年初来高値更新と物色人気が際立っている。米国ではトランプ米大統領が敵国の攻撃から防衛するシステム「ゴールデンドーム」計画に3年間で1750億ドルを投入する計画を発表しており、軍事通信大手のL3ハリス<LHX>や軍用機を製造するロッキード・マーチン<LMT>などが時間外で買われている。また、中東情勢もキナ臭さが漂っており、一部メディアが「イスラエルがイランの核施設攻撃を計画している」と伝えたことで改めて地政学リスクの高まりが意識される状況となった。これを受け、東京市場でも“防衛三羽烏”といわれる三菱重、川重、IHIをはじめ防衛関連株に投資資金が誘導されている。

■INPEX <1605>  1,927円  +48.5 円 (+2.6%)  本日終値

 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が高い。イスラエルがイラン核施設への攻撃を準備しているとの一部報道を受けて、この日の時間外取引でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が一時64ドル台まで上昇した。これを受け、石油関連株は買い先行の動きとなっている。

■博報堂DY <2433>  1,130円  +14 円 (+1.3%)  本日終値

 博報堂DYホールディングス<2433>は堅調。日本経済新聞電子版がこの日、「2026年サッカーワールドカップ(W杯)北中米大会の放映権を扱う日本国内の代理店として、国際サッカー連盟(FIFA)が博報堂と独占交渉していることが分かった」と報じた。FIFA幹部の話として伝えた。これを材料視する向きもあるようだ。

■カネカ <4118>  3,745円  +32 円 (+0.9%)  本日終値

 カネカ<4118>は4日ぶりに反発。この日、生分解性バイオポリマー「Green Planet」が、塩野義製薬<4507>子会社のシオノギファーマに採用されたと発表しており、好材料視された。医療用医薬品のPTP包装(錠剤やカプセルをプラスチックの凹みに入れ、アルミ箔で封をする形式)を結束するためのバンディングフィルムとして、業界で初めて採用された。今後は、SP包装(粉末状の薬などを2枚の材料の間に挟み込み、周りを接着する形式)などの結束用途へ展開されるとしている。

■平田機工 <6258>  1,844円  +9 円 (+0.5%)  本日終値

 平田機工<6258>が続伸。20日の取引終了後、北米の顧客から内燃系自動車のエンジン組み立て設備の大型受注を獲得したと発表しており、好材料視された。今回の受注は過去に受注した同シリーズの2ライン目で、受注金額は約100億円。工事の進捗に応じて順次売り上げを計上するとしており、26年3月期及び27年3月期以降の業績に寄与するとしている。

■タムロン <7740>  3,355円  +15 円 (+0.5%)  本日終値

 タムロン<7740>が反発。20日の取引終了後、自社株330万株(発行済み株数の7.17%)を5月30日付で消却すると発表したことが好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は4270万株となる。 株探ニュース

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