話題株ピックアップ【夕刊】(1):コンヴァノ、芝浦電子、リベラウェア
コンヴァノ <日足> 「株探」多機能チャートより
■GCジョイコ <6249> 3,015円 +248 円 (+9.0%) 本日終値
ゲームカード・ジョイコホールディングス<6249>が急反騰。遊技用プリペイドカードシステム機器を手掛けるが、足もとの業績は売上高・利益ともに苦戦を強いられている。そうしたなか、投資顧問業の米レンジリー・キャピタルが27日付で提出した大量保有報告書によると、レンジリー・キャピタルのGCジョイコ株式保有比率は5.02%と、新たに5%を超えたことが判明した。保有目的は、投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、企業価値向上に向けた期待が株価の押し上げ材料となった。■不二製油 <2607> 3,748円 +303 円 (+8.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
不二製油<2607>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は27日取引終了後、3カ年の新中期経営計画を策定したと発表。最終年度となる28年3月期の連結事業利益目標を450億円(26年3月期予想は295億円)としていることが好感されたようだ。チョコレート用油脂(CBE)やコンパウンドチョコレートといった成長領域における競争優位性の更なる強化を図るほか、新たな事業の柱を担う挑戦領域の育成にも注力する構え。なお、株主還元については、配当性向30~40%の方針とし、安定的かつ継続的な配当を実施するとしている。■芝浦電子 <6957> 7,000円 +480 円 (+7.4%) 本日終値
芝浦電子<6957>が急伸した。同社に対してTOB(株式公開買い付け)の実施を発表していた台湾の電子部品大手ヤゲオが27日、経済産業省との協議が整ったとしたうえで、買収に向けて当局の承認が取得できる見通しとなったと発表した。これに伴い、必要な届け出を実施する方針を明らかにするとともに、TOB期限をこれまでの9月8日から同月10日までに延長した。ヤゲオは23日にTOB価格を1株7130円に引き上げると発表しており、芝浦電子の株価はヤゲオのTOB価格にサヤ寄せする動きをみせた。芝浦電子に対してはミネベアミツミ<6479>が1株6200円でのTOBを実施。ミネベアはTOB価格と期限について変更する予定はないとしている。■Liberaware <218A> 2,170円 +115 円 (+5.6%) 本日終値
Liberaware<218A>が堅調。同社は28日、上下水道の点検に特化したAIを活用するロボティクスソリューションを展開している韓国Morphing Iと業務提携に関する覚書(MOU)を締結したと発表しており、株価のサポート要因となった。両社は製品・サービスの研究開発や日本及び韓国市場におけるマーケティングなどに共同して取り組む。■フジクラ <5803> 12,320円 +645 円 (+5.5%) 本日終値
フジクラ<5803>が6連騰と戻り足を鮮明としている。通信インフラに必須の部材である光ファイバーや光コネクターなどの光デバイスを手掛けており、世界的なAIデータセンターの建設ラッシュを背景に収益拡大基調を継続している。25年4~6月期は営業利益が前年同期比68%増の410億8600万円と絶好調で対通期進捗率は3割近くに達している。注目されたエヌビディア<NVDA>の決算は市場予想を上回る好調だったが、データセンター部門の売上高はコンセンサスにわずかに届かず、時間外で同社株は売られた。しかし、市場では「エヌビディアは事前に買われていた反動が出たものの、開示された数字自体はほぼ予想に見合った水準で失望する要素はない」(ネット証券アナリスト)という声が聞かれる。きょうはAI関連の象徴であるソフトバンクグループ<9984>が活況高となっているほか、アドバンテスト<6857>も底堅い動きで、ショートポジションを取っていた向きの買い戻しも観測されている。■INPEX <1605> 2,532.5円 +105 円 (+4.3%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。27日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比0.90ドル高の1バレル=64.15ドルと上昇した。米エネルギー情報局が発表した石油在庫統計で、原油在庫が予想を上回る減少となり、需給引き締まり観測が浮上し相場を押し上げた。原油価格の上昇を受け、INPEXなどに買いが流入した。■FRONTEO <2158> 782円 +30 円 (+4.0%) 本日終値
FRONTEO<2158>が反発。同社はきょう午前9時ごろ、信金中央金庫<8421>に人工知能(AI)ソリューション「KIBIT Eye(キビットアイ)」の提供を開始したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。キビットアイは、自社開発の特化型AI「KIBIT」(日米特許取得済み)を搭載し、企業におけるリスクの早期発見や不正の予見を支援するAIソリューション。AIが膨大なテキストデータの解析を担うことで、判断基準の属人的なバイアスを排除し、画一的かつ網羅性のチェックを可能にするという。■サンリオ <8136> 7,717円 +267 円 (+3.6%) 本日終値
サンリオ<8136>が4日ぶりに反発した。SBI証券が27日、サンリオの目標株価を9420円から1万円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続している。「ハローキティ」では前年の50周年施策が奏功し、ブランディングの再構築が進展して人気が再燃していると分析。「クロミ」などサンリオキャラクター全体の人気が高まっており、良好なモメンタムが継続すると予想する。同証券はサンリオの27年3月期営業利益予想を従来の801億2000万円から851億6200万円に引き上げた。■SOMPO <8630> 4,824円 +152 円 (+3.3%) 本日終値
SOMPOホールディングス<8630>は大幅高で上場来高値を更新した。27日取引終了後、子会社を通じて米同業のアスペン・インシュアランス・ホールディングス<AHL>を買収すると発表した。アスペン社の普通株式を1株当たり37.5ドル、総額約34億8000万ドル(約5195億円)で取得する。2026年上半期の買収手続き完了を目指す。この買収は友好的なもので、両社とも取締役会において全会一致で賛同しているという。今後の業績貢献を期待した買いが入った。 株探ニュース