話題株ピックアップ【夕刊】(1):NTTデータ、OKI、鳥居薬品
NTTデータ <日足> 「株探」多機能チャートより
■NTTデータグループ <9613> 3,492円 +500.5 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位
NTTデータグループ<9613>がストップ高。日本経済新聞電子版は8日未明、「NTTが上場子会社で海外事業を統括するNTTデータグループ(データG)を完全子会社化する」と報じた。報道内容に関し、NTT<9432>とNTTデータは同日午前8時30分に、本日開催する取締役会で付議する予定だとするコメントをそれぞれ開示した。NTTによるTOB(株式公開買い付け)の際に株価に上乗せされるプレミアムへの期待が膨らんだ。記事によると、NTTはNTTデータ株の約58%を保有しており、残りの約42%の株式をTOB(株式公開買い付け)を通じて買い取るという。買い付け価格は足もとの株価に3~4割のプレミアムを加えるもようだとしている。報道を受け、東京証券取引所は8日午前8時20分から同日午前8時45分の間、NTTとNTTデータの株式売買を一時停止した。■沖電気工業 <6703> 1,095円 +150 円 (+15.9%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率3位
沖電気工業<6703>が後場急伸。一時ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社はきょう午後1時ごろ、25年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比0.3%減の186億2700万円となり、従来予想の160億円から上振れた。また、期末一括配当を従来計画比15円増額の45円(前の期は30円)とすることも発表した。26年3月期通期の連結業績予想については、営業利益を前期比2.0%増の190億円を見込み、期末一括配当は前期比5円増配の50円を計画している。■鳥居薬品 <4551> 6,340円 +760 円 (+13.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
鳥居薬品<4551>が急伸し、上場来高値を更新した。塩野義製薬<4507>は7日の取引終了後、鳥居薬に対し完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は1株6350円で、鳥居薬の株価はこれにサヤ寄せする流れとなっている。TOBが成立した場合、所定の手続きを経て鳥居薬は上場廃止となる見込み。塩野義はJT<2914>傘下の鳥居薬の買収により、国内での営業力の強化とともにグローバル展開の加速につなげる。買付予定数の下限は334万2000株(所有割合11.89%)とし、上限は設定しない。買付期間は8日から6月18日まで。鳥居薬はTOBに対し、賛同の意見を表明した。東京証券取引所は7日、鳥居薬の株式を監理銘柄(確認中)に指定した。■SBIIG <7326> 1,221円 +132 円 (+12.1%) 本日終値
SBIインシュアランスグループ<7326>が後場に上げ幅を急拡大し、年初来高値を更新した。8日午前11時30分、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績・配当予想を開示した。今期の純利益予想は前期比25.7%増の25億円と、前期に続き過去最高益の更新を計画するほか、年間配当予想は同17円増配の40円としており、これらを好感した買いが入ったようだ。25年3月期の純利益は前の期比37.1%増の19億8800万円だった。損害保険や生命保険、少額短期保険の各事業で保有契約件数が堅調な伸びを示した。26年3月期以降の配当性向に関しては40%程度を目安とする。これまでは30%程度の水準で実施する方針を示していた。株主への利益還元が可能になると判断し、新たな配当方針を導入する。■IHI <7013> 12,255円 +935 円 (+8.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
IHI<7013>が後場に入って上げ幅を拡大し、年初来高値を更新した。同社はきょう午後1時ごろ、26年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益は前期比4.5%増の1500億円を見込み、年間配当は前期比20円増配の140円(中間配当70円、期末配当70円)を計画している。売上収益は同1.4%増の1兆6500億円となる見通し。民間エンジン事業や防衛事業は引き続き堅調に推移するとみている。なお、前提為替レートは1ドル=140円としている。■横河電機 <6841> 3,265円 +192 円 (+6.3%) 本日終値
横河電機<6841>が急反発。7日の取引終了後に26年3月期の業績見通しを発表。売上高5600億円(前期比0.4%減)、営業利益800億円(同4.2%減)に減る見通しとなったが、為替の影響が大きく実質的には増収増益を見込む。あわせて年間配当を前期比6円増の64円に増配する計画としたことが好感されたようだ。売上高は前期までに中東などで受注した大型案件が寄与する見通しだ。想定為替レートは1ドル=140円(前期は152円55銭)、1ユーロ=150円(同163円59銭)に設定した。なお、同時に発表した25年3月期業績は売上高5624億400万円(前の期比4.1%増)、営業利益835億2300万円(同6.0%増)だった。■JMDC <4483> 3,320円 +187 円 (+6.0%) 本日終値
JMDC<4483>は反発。7日取引終了後に26年3月期連結業績予想を発表し、売上高を前期比21.0%増の505億円、営業利益を同31.9%増の115億円とした。前期に続き成長継続の見通しを示したことから、これを好感した買いが入った。配当予想は未定(前期16円)とした。同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比36.5%増の417億2200万円、営業利益が同59.0%増の87億1700万円だった。医療データベースの開発や提供、医療ビッグデータの分析を手掛ける主力のヘルスビッグデータ部門が大幅増となり全体を押し上げた。■日清食HD <2897> 3,294円 +179 円 (+5.8%) 本日終値
8日に発表した「日清食HD、自社株の消却を発表」が買い材料視された。 自己株式の消却に関するお知らせ■UBE <4208> 2,205円 +118.5 円 (+5.7%) 本日終値
UBE<4208>が続急伸。7日の取引終了後、25年3月期の連結最終利益が48億円の赤字になったようだと発表。従来予想の175億円の赤字から赤字幅が大幅に縮小する見通しとなり、これを好感する買いが入ったようだ。1月28日に発表したベーシック事業の構造改革に伴う減損損失が想定を下回ったことに加え、繰延税金資産の計上に伴い税金費用が減少したことが上振れの要因。全てのセグメントで営業利益が改善したことも反映した。 株探ニュース