JR北の新たな観光列車、2027年2月、6月にデビュー 「現段階の完成予想図」も発表

JR北海道は4日、「スタートレイン計画」における観光列車の運転開始時期を発表しました。

「赤い星」編成の外観イメージ(画像:JR北海道)

スタートレイン計画は、観光列車の運転により、沿線とともに北海道の活性化を目指すプロジェクトです。観光列車は、室蘭本線などで使用してきたキハ143形を改造し、「赤い星」編成、「青い星」編成の2本を導入する計画。現在は車両の改造作業が進められていますが、作業着手後に想定以上の腐食や歪みが発覚したことから、運転開始時期の変更が3月に発表されていました。

「青い星」編成の外観イメージ(画像:JR北海道)

観光列車の新たな運転開始時期は、「赤い星」が2027年2月、「青い星」が同年6月。前者は函館本線・石北本線の札幌~網走間から運転を開始し、2027年4~7月には釧網本線釧路~知床斜里間、7~11月には道内各地を走る貸切列車(道内クルーズ)での運転を予定しています。後者は、富良野線の旭川・美瑛~富良野間で運転を開始。6~9月に同区間で運転するほか、2028年1~3月には、釧網本線網走~知床斜里間での運転も予定しています。

2026~2027年度の運転計画概要(画像:JR北海道)

同社はあわせて、「赤い星」編成、「青い星」編成の、現段階の車両完成予想図を発表しました。同社では、「『この列車でしか体験できないコトを創造し、生涯心に残る鉄道の旅を提供する』にふさわしい車両デザインについて検討を進めている」と説明しています。

「赤い星」編成は、北海道開拓使のシンボルである「赤星」をイメージ。外装は「深みが感じられる」という赤色で、星形のエンブレムやマークを前面や側面に取り付けています。車内では、ラグジュアリーな雰囲気を演出するため、天井や床、壁などに木材を使用。1号車にはボックスシートやサロン、3号車にはセミコンパートメント席を設置しています。2号車はフリースペースのラウンジカー。4号車は畳敷きの車両で、車端部には車両全幅を使用した広い個室を設置します。

「赤い星」編成の1号車サロン(イメージ)(画像:JR北海道) 「赤い星」編成の2号車ラウンジ(イメージ)(画像:JR北海道) 「赤い星」編成の3号車セミコンパートメント(イメージ)(画像:JR北海道) 「赤い星」編成4号車の2人用個室(イメージ)(画像:JR北海道) 「赤い星」編成4号車の5~6人用個室(イメージ)(画像:JR北海道) 「赤い星」編成4号車の「茶室」(イメージ)(画像:JR北海道)

「青い星」編成は、運行予定の富良野線沿線の「ラベンダー」や「青い池」イメージした青色の外観。「赤い星」編成と同様、星形のエンブレムやマークを前面や側面に取り付け、高級感を演出しています。車内は、プレミアムクラスの内装として、木材を使用した腰掛やテーブルを設置した4人掛けのボックス席を配置。各号車には、大きな窓から風景を楽しめる展望室を設置します。

「青い星」編成の客席(イメージ)(画像:JR北海道) 「青い星」編成の客席(イメージ)(画像:JR北海道)

関連記事: