北九州全中【卓球競技】 女子団体は貝塚第二が優勝!

[国内大会]

  2025年8月21~24日、福岡県の北九州市立総合体育館にて第56回全国中学校卓球大会が開催される。 最終日となる8月24日は女子団体の準決勝と決勝が行われ、貝塚第二(大阪)が優勝を果たした。

優勝 貝塚第二(大阪)

大阪対決を制し、貝塚第二が優勝! 絶対エースとしてチームを引っ張った伊藤 決勝2番で競り勝った中田。この1点が大きかった 球筋の鋭いカットで着実に勝ち点を重ねた佐久間 決勝は香川(左)/原が気迫の連係で決勝点! 優勝を決めたダブルスを迎えるベンチは涙に包まれた

▼女子団体準決勝結果四天王寺(大阪) 3-1 武蔵野(東京)

○村松 10,6,7 大岩   新谷 -9,10,-7,-8 小林○ ○大山/栗田 11,8,8 嶋田/鶴巻 ○渡邉 6,5,6 坂野  

 五十畑 - 津田

貝塚第二(大阪) 3-0 中間東(福岡)

○伊藤 5,9,7 小野田 ○佐久間 7,10,2 石田 ○香川/原 6,4,7 川原/松下
 中田 - 関 小西 - 神田

▼女子団体決勝結果

貝塚第二(大阪) 3-0 四天王寺(大阪)
○伊藤 8,5,6 廣田 ○中田 -6,6,8,-11,8 渡邉 ○香川/原 9,-8,8,9 栗田/大山   佐久間 - 村松  

 小西 - 新谷

 女子団体は、貝塚第二(大阪)と四天王寺(大阪)という優勝候補同士の決勝になった。

 1番は貝塚第二エースの伊藤が廣田との左腕対決を、得意のサービスから質の高い両ハンドでストレート勝利し、貝塚第二が先制。

 続く、2番の中田は渡邉と競り合いになるが、「渡邉さんとはいつも勝ったり負けたり。でも努力しているのを知っているので勝ってくれると思っていた」という岸田聡子監督の期待に応え、中田が懸命に両ハンドを振って追いすがる渡邉を振り切り、貝塚第二が早くも優勝に王手をかける。 すると、「徹底して練習してきた」と岸田監督が自信を持つ、シングルスでも昨年8強の力を持つ香川と原のダブルスも気迫の連係で栗田/大山との打ち合いを制して勝利。

 接戦の下馬評を覆す3対0の快勝で、貝塚第二が2021年栃木全中以来となる、4年ぶり2度目の優勝は果たした。

■貝塚第二 岸田聡子監督のコメント

 毎年、優勝できるかなと思って臨んだ全中でしたが、なかなか優勝できなかったので、今日やっと優勝できて、ちょっとホッとしてます。(四天王寺との決勝は)ダブルスを徹底して練習してきていて、その成果が最後発揮できたというところと、伊藤はエースだからずっと1番で出してきて、常に勝ち続けて最後まで来られたのでそれも良かったですね。(2番の)中田は渡邉さんとは勝ったり負けたりなのでどうかなとは思ったんですけど、いつもコツコツ努力して練習の後とかも残って自主練習をしたりしていたので勝ってくれると思っていました。良かったです。 3年生は全中優勝を目標に朝練とかもみんなで頑張ってやってきたので、それぞれが力を発揮してくれました。みんな個性がある特別な良い選手が集まっているので、そういうところが試合で発揮できればと普段からも練習をしていますし、普段の生活でもいろいろな成長があったので、それが卓球にもつながったのかなと思います。 もともと世界に向けて活躍しようということでやっているので、まずは全中で優勝できたので、次はもうちょっと上の段階でもまた優勝できるよう頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

2位 四天王寺(大阪)

王座奪還ならず、3年連続の2位に終わった 1年生ながら気迫とプレーでチームを引っ張った村松 ポイントゲッターとして活躍した渡邉

 優勝候補と目されていた四天王寺は決勝まで危なげなく勝ち進んだが、貝塚第二の勢いに押され、無念の3年連続の2位に終わった。決勝では1年生エースの村松を4番に置くオーダーで臨んだが、2番で渡邉、3番のダブルスも競り負け、万事休した。 優勝ならずも、圧巻の強さを見せた村松は1年生で、そのほかにも2年生の大山、吉岡、1年生の新谷、五十畑ら有望な選手がそろう。来年は王座奪還を狙ってくるだろう。

3位 中間東(福岡)

表彰台まで勝ち上がり、地元の意地を見せた ポイントゲッターとして活躍した石田

 地元福岡の中間東は3位。貝塚第二には及ばなかったが、準々決勝で長野日大(長野)とのラストまでもつれる接戦を制して表彰台を獲得し、地元で大いに存在感を放った。

3位 武蔵野(東京)

強豪の明徳義塾を倒して表彰台 質の高いカットを武器に四天王寺戦で一矢報いた小林

 準々決勝で春の中学選抜優勝の明徳義塾(高知)を下して表彰台。準決勝の四天王寺戦でも2番でカットの小林が一矢報いる健闘を見せた。

(取材=卓球レポート)


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[国内大会]

  2025年8月21~24日、福岡県の北九州市立総合体育館にて第56回全国中学校卓球大会が開催される。 最終日となる8月24日は男子団体の準決勝と決勝が行われ、野田学園(山口)が優勝を果たした。

優勝 野田学園(山口)

インターハイに続き全中も野田学園が制覇! ポイントゲッターの大野は決勝トップで勝利を挙げてチームを勢いづけた 2番の木方は𠮷田との接戦に惜しくも敗れ1対1に 要のダブルスを制したのは小路(右)/齊藤の野田学園ペア 4番の榎本が横田の攻撃をしのいで逆転勝利。野田学園の優勝を決めた 北九州市出身の中川監督は「地元優勝」の喜びを選手と分かち合った

▼男子団体準決勝結果 野田学園(山口) 3-2 上宮(大阪) 大野 -9,-9,6,8,-7 前田◯ 木方 -5,9,-4,-9 劉◯◯小路/齋藤 8,10,9 宮村/平野◯榎本 -9,8,7,-4,7 北端◯松山 8,6,7 吉田

 中間東(福岡) 3-0 愛工大名電(愛知)

◯今 6,-10,8,10 原澤◯吉田 8,-13,6,-10,6 高森◯井置/吉田 -7,9,11,4 山崎/中野 横田 - 立川 飯田 - 浅里

▼男子団体決勝結果

 野田学園 3-1 中間東(福岡)
◯大野 4,9,-10,11 今 木方 -4,-6,9,2,-8 吉田◯◯小路/齋藤 -6,10,10,9 井置/吉田◯榎本 -7,6,9,-12,8 横田

 松山 - 飯田

 男子団体は、準決勝で上宮(大阪)に0対2と追い詰められたところから逆転勝利を収めた野田学園(山口)と、準決勝で優勝候補筆頭の愛工大名電(愛知)をストレートで破り勢いに乗る地元開催の中間東(福岡)の対戦となった。 トップは野田学園が大野と中間東が今というポイントゲッター同士の対決。前陣で速い攻めを繰り出す大野に対して、今は遅れを取り、大野が主導権を握る展開で3対1で勝利。 2台進行で行われた2番は地元の応援でプレーに活気がみなぎる𠮷田が思い切った両ハンドドライブで木方を圧倒し、2-0とリードするも落ち着いてブロックを交えた攻守で木方が2-2に追いつく。しかし、集中力を途切れさせることなく攻めの姿勢を貫いた𠮷田が2番を制し、1対1に。 要のダブルスは、決定力で勝る中間東ペアに対して、野田学園ペアは厳しいコース取りからのラリー展開でペースを握り、3対1で勝利。野田学園が王手をかける。 4番はサウスポー対決。躍動感あふれるプレーで思い切った攻撃を決める横田が出遅れた榎本から先制するが、落ち着いて得意のバック側からの展開で自分の流れに持ち込んだ榎本が返し1対1に。互角の攻防で2対2になるも、最後は決定力で勝る榎本が相手コート深くにバックハンドを突き刺し、野田学園の3年ぶりとなる優勝を決めた。

■野田学園 中川智之監督のコメント

 今大会の開催地の北九州市が自分の地元なので勝手に一人で盛り上がっていたところはありますが、それも生徒に伝えて、高校(インターハイ)が地元山口開催で中学校も地元開催だということで、結構前からそういう話もしてた中で、高校が先にインターハイ優勝してくれて、いい流れを作ってくれて、中学校もその流れに乗れたというのは、すごく嬉しいことだと思います。 僕も野田学園で9年目になりましたので、プレッシャーは年々少なくなってきました。準決勝は0対2スタートでしたが、今大会うちのチームの主体は中学2年生なんですよね。その2年生3人が個人戦でもブロックの予選とかも上位を占めているんですけど、3年生の松山と小路の2人に、この大会期間中はずっと「団体戦はお前らがキーマンだからな」という話をしていて、それほど期待はしてなかったダブルスが結局全勝で、特に小路が吠えまくって頑張ってくれたっていうのが、やはり団体戦で一番大きかったですし、松山にもずっと5番に置いていましたが、「お前のことを信頼してるから5番に置く」という話をずっとしてきたので、3年生が期待に応えてくれたっていうのがこの団体の勝ちにつながったと思います。 決勝もオーダーは特に変えてないので、準決勝で負けた2人(大野と木方)がそのまま1番、2番でしたが、2人を呼んで、3年生が後半頑張ってくれるからお前ら思い切って来いと言って、そこで1対1にできたのは大きかったです。あわよくば2対0を狙っていましたが、1点取れたというのが後半にいい流れで繋がったんじゃないかなと思います。3年に入れる優勝というのはそうですね。(3年ぶりの優勝ですが)団体の準決勝に残っているチームの中で個人戦のベスト8に、団体の決勝に2人しか残っていなくて、うちの大野と中間東の今君ですよね。始まる前は優勝できるかな、4対6くらいかなと思ってたんですけども、いざ始まってみればやっぱり先ほども言いましたけど、中3が気合い入れて頑張ってくれたので、そのおかげで勝つことができたかなと思いました。 今のうちの選手たちは全員が同じぐらいのレベルで、突出した選手が今いないのはチームの課題でもあるんですけど、全員でつかんだ優勝だと思います。

2位 中間東(福岡)

惜しくも地元優勝を逃した中間東だが、団体戦では飛び抜けた存在感を見せた 準決勝、決勝で得点を挙げた𠮷田。ガッツあふれるプレーで会場を盛り上げた ラリー戦に粘り強さを見せた今。準決勝で原澤を破った

 春の中学選抜優勝、そして、今大会は地元開催ということで観客席からの声援を背に、素晴らしいパフォーマンスを見せた中間東だったが、決勝では野田学園にわずかに及ばず。 地元優勝はならなかったが、シングルスでもベスト8入りした今、決勝でも得点を挙げた𠮷田など、タレントをそろえたチームで今大会を盛り上げた。

3位 上宮(大阪)

上宮は準決勝で野田学園を追い詰めた 堅実な大野のミスを誘い、価値ある一勝を挙げた前田 前半で得点を重ねた劉。準決勝では木方に勝利

 上宮は準決勝で野田学園から前半で2対0とリードを奪い冷や汗をかかせた。トップの前田が大野を、2番の劉が木方を破り、決勝進出に王手をかけ、強豪野田学園を崖っぷちにまで追い詰めたが、わずかに及ばなかった。

3位 愛工大名電(愛知)

愛工大名電は王座奪還に届かなかった チームの中軸の一人として要所で得点を重ねた髙森

 2年ぶりの王座奪還に臨んだ愛工大名電だったが、地元中間東の気迫あふれるプレーに押されて準決勝敗退。選手層の厚いチームだけに悔しいベスト4となった。

(取材=卓球レポート)

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