大混戦J1は京都が首位に再浮上!! エリアスのハットトリックに屈したFC東京、大学生デビューFW小湊絆らが猛攻も及ばず

[8.24 J1第27節 FC東京 0-4 京都 味スタ]

 J1リーグは24日、第27節を行い、京都サンガF.C.FC東京に4-0で勝利した。京都は2位の鹿島と勝ち点51で並ぶ中、得失点差で3ポイント上回って首位に再浮上。エースのFWラファエル・エリアスが得点ランキング首位のFWレオ・セアラ(鹿島)に2点差に迫るハットトリックの大活躍で勝利に導いた。一方、敗れたFC東京は降格圏との勝ち点差が5に縮まった。

 今節のJ1リーグ最後の一戦。上位勢が勝ち点3差圏内に数多くひしめき合っている中、前節終了時点で首位だった京都は他会場の結果を受けて6位にまで沈んでおり、勝てば首位再浮上という状況でこの試合を迎えた。

 試合は前半から大きく動いた。京都は前半5分、5試合ぶりに先発復帰したMF佐藤響が左サイドから対角のロングフィードを送ると、これをDF福田心之助が空中戦で競り合うと、ジャンプした足元にDFバングーナガンデ佳史扶を受けてPKを獲得。これをFWラファエル・エリアスが左下に決めて先制した。

 さらに京都は前半11分、FC東京のゴールキック起点のビルドアップに高い位置からプレッシャーをかけると、エリアスがGKキム・スンギュのトラップが流れたところを奪い取り、そこでファウルを誘って再びPKを獲得。またもエリアスがキッカーを務めると、今度は右上のコースを打ち抜いて2-0とした。

 その後はFC東京が主導権を握ったが、なかなか決め切れず、次の得点も京都に入った。前半45分、京都は福田のロングスローを起点に波状攻撃を仕掛け、左サイドからMF平戸太貴がクロスを送ると、攻め残っていたDF鈴木義宜が反応。ダイビングヘッドで今季初ゴールを叩き込み、前半のうちに3点リードを奪った。

 ボール支配率70%を記録しながらも無得点に終わったFC東京は後半もボールを支配し続け、FW俵積田晃太やMF橋本拳人が積極的にシュートを放つも、なかなか枠を捉えられない。後半15分にはMF小泉慶のボレーシュートを佐藤が顔面でブロックするなど、京都は3点リードを保ちながらも気迫の守備を見せた。

 さらに攻めるFC東京は後半17分、右サイドを攻め上がったDF長友佑都のクロスにFW長倉幹樹がドンピシャのヘディングシュートで合わせるも、これはGK太田岳志がスーパーセーブ。太田は同24分にも長崎からの新加入でこの日がFC東京デビュー戦となったFWマルコス・ギリェルメのシュートを止め、チームを救う働きを見せた。

 すると後半36分、FC東京はキム・スンギュからMF東慶悟への縦パスがMF松田天馬に奪われると、またしても京都に得点。こぼれてきたボールをエリアスが決め、ハットトリックで4-0とした。

 厳しくなったFC東京は後半39分、M・ギリェルメからのCKにFWマルセロ・ヒアンが頭で合わせるも、惜しくも枠外。直後には青森山田高出身で法政大3年生のFW小湊絆が送り出され、J1デビューを果たすと、同40分にはM・ヒアンの裏抜けからのラストパスを小湊が押し込み、初ゴールかと思われたが、M・ヒアンにオフサイドがあったとしてゴールは認められなかった。

 さらに猛攻を仕掛けるFC東京は後半アディショナルタイム3分、長倉の競り合いから東がペナルティエリア右に抜け、折り返しのパスをM・ヒアンが押し込むも、VARによってオフサイドが確認され、またしてもゴールは認められない。そのままタイムアップを迎え、京都が4-0で勝利した。  例年以上の大混戦を見せるJ1リーグは第23節で柏が鹿島から首位を奪って以降、神戸、鹿島、京都と週替わりで順位が入れ替わるデッドヒート状態。今週に入っても20日の第30節前倒し開催では町田が暫定首位浮上を果たし、22日の今節初日で柏、23日の今節2日目で鹿島と暫定順位が目まぐるしく変化してきた中、京都がこの勝利によって再び首位浮上を果たした。●2025シーズンJリーグ特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中

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