「報道は国家反逆ではない」トランプに攻撃されたNYTの記者が反論「大統領は混同している」
アメリカのトランプ大統領から「反逆的」と非難されたニューヨークタイムズのデビッド・サンガー記者が5月15日、CNNのインタビューで反論した。
サンガー氏は「報道は国家への反逆ではありません。そうですよね? 」と同じようにトランプ氏から激しく非難されてきたケイトラン・コリンズ記者に述べ、次のように語った。
「あなたも私と同じように、もしくは私以上にこうした攻撃を受けてきたはずですし、私たちは皆、これが何を意味しているのかわかっています」
「これは報道機関を威圧して取材をやめさせようとする試みなのです。しかし報道は、憲法修正第1条に基づいて私たちが果たすべき基本的な責任です」
このインタビューと同日の15日、トランプ氏は大統領専用機内で質問をしたサンガー氏を約2分にわたり激しく非難した。
サンガー氏の質問は「武力攻撃の目的だった『政治的変化』を実現できない中で、なぜアメリカは対イラン攻撃を継続しているのか」というものだった。
これに対し、トランプ氏は「我々は完全な勝利を収めた。ただ、君のように真実を書かない連中がいるだけだ」と主張。
「君が書いていることは、ある意味では国家に対して反逆的だ。君やニューヨークタイムズ、CNNは最悪だ」と非難した。
さらに「『(イランは)軍事的にはうまくやっている』などと書くのは、実際には反逆だと思う。彼らには海軍も空軍もなく、防衛能力も何もないのだから」との持論を展開。
「ニューヨークタイムズは購読者数が大幅に減っている」と媒体も非難した。
このトランプ氏の言動についてサンガー氏は「大統領は、自分が聞きたくないニュースを“反逆”と混同しているようですが、そうではありません」とCNNのインタビューで指摘した。
「そもそも彼自身、アフガニスタンやイラクでアメリカは最大級の過ちを犯したと大統領選挙で主張しました。それを、ニューヨークタイムズやCNN、その他のメディアによる積極的な調査報道を通して知ったのです」
CNNのジェイク・タッパー氏も自身が司会を務める番組で、「こうした事実を報道することは反逆ではない」とサンガー氏を擁護。
「大統領がそのような発言をするのは異常であり、反逆だと非難される記者たちに対する危険もはらんでいる」と述べた。
ニューヨークタイムズも、大統領のサンガー氏への発言に対する声明を発表している。
同メディアの広報は「報道は反逆ではありません。それは報道の自由の基盤であり、アメリカの建国者らが憲法修正第1条によって守ろうとしたものです。それには、政府高官の主張と実際の行動が一致していない場合に、その事実を明らかにすることも含まれます」と声明で説明。
「記者たちは、イランでの軍事行動の実態について、国民に可能な限り何が起きているかを理解してもらうための取材を続けてきました。私たちは、この重要で憲法によって保護された仕事を今後も続けていきます」と伝えている。