米フロリダ州、水道水のフッ素添加を禁止へ-全米で2州目
Anna J Kaiser
- フッ素の強制添加、「医療における選択の自由」奪う-州知事
- ユタ州に続く動き-ケンタッキー州など4州も禁止法案を検討
米フロリダ州議会は、水道水へのフッ素添加を禁止する法案を可決した。歯をケアする方法として長年にわたり受け入れられてきた慣行だが、保守派議員の間では懐疑的な見方が広がっている。
同州のデサンティス知事は法案に署名する見通し。署名されれば水道水へのフッ素添加が禁止された州として全米で2番目となる。フッ素添加に強く反対しているケネディ米厚生長官は最近、米疾病対策センター(CDC)に対してこの問題に関する指針の見直しを求めた。
ケネディ氏は、水中のフッ素が関節炎から神経発達障害まで、さまざまな健康問題に関連していると主張している。一方、デサンティス氏は「医療における選択の自由」という観点から問題視している。
デサンティス氏は先月、「水道水に(フッ素を)強制的に添加することは人々に選択の自由を与えているとは言えない」と述べた。法案では水の浄化に直接関係のない物質を地方自治体や水道事業者が添加することを禁じている。
ユタ州は今年3月、全米で初めて水道水へのフッ素添加を禁止した州となった。現在、ケンタッキー州やアーカンソー州、サウスダコタ州、ネブラスカ州でも同様の法案が検討されている。
公衆衛生の専門家らは、この措置が虫歯や口腔(こうくう)衛生の悪化につながる可能性があると警告。フロリダ州歯科医師会もこの禁止措置に反対する立場を表明している。
同医師会のジェフリー・オットリー会長は、「水道水からフッ素を除去することで、われわれが持つ恐らく最も効果的な手段を失うことになる。歯科医はこれから大忙しになるだろう」と述べた。
原題:Florida to Ban Fluoride From Drinking Water, Advancing RFK Cause(抜粋)
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