NATO、国防費拡大で合意急ぐ-トランプ氏はGDP比5%を要求
Andrea Palasciano、Selcan Hacaoglu
- NATO、2032年までに軍事・関連費合わせて5%達成目指す
- トルコ・アンタルヤで開かれるNATO外相会合での議題に
北大西洋条約機構(NATO)加盟国は、国防費の大幅な引き上げを目指し、急ピッチで合意形成に動き出している。トランプ米大統領がNATO諸国に対し、国内総生産(GDP)の5%相当を国防費として拠出するよう求めており、今回の動きはそれに呼応する形だ。
事情に詳しい外交関係者によると、NATO諸国の交渉担当者は、6月にハーグで開かれるNATOサミットに先立ち、2032年までに国防および国防関連支出をGDPの5%に拡大する道筋について協議を進めており、一定の進展が見られる。NATOの外相らは14、15日にトルコのアンタルヤで行われる会合で、この件について協議する予定だ。
トランプ氏が求める国防費の水準は、西側諸国にとって冷戦終結以降で最大の引き上げとなるが、米国を含むいずれのNATO加盟国もこれを達成していない。
トランプ大統領は1期目から同盟国に対し、長年の目標である国防費GDP比2%の達成を強く求めてきた。4月に発表されたNATOの年次報告書によると、加盟32カ国のうち8カ国はこの2%目標に届いていなかった。
協議が非公開であることを理由に匿名を条件に語った外交高官によれば、NATOのルッテ事務総長は、今後7年で国防費としてGDPの3.5%、さらに関連支出として追加で1.5%を拠出するよう加盟国に求めている。この取り組みについては、ロイター通信が最初に報じた。
原題:NATO Is Sketching Out Plan to Meet Trump Call for 5% on Defense
(抜粋)
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