今回が「事実上の政権選択選挙」ってどういうこと? 有権者にとってどんな意味がある?

あきこ 今回の参院選は「事実上の政権選択選挙だ」という言葉を耳にします。どういうことなのでしょうか

こうせい たしかにそういうふうにいわれているね。そもそも「政権選択選挙」という言葉は、一般的に参院選ではなく衆院選に使われるものなんだ

あきこ そうなんですね。どうしてですか

こうせい 衆院は首相が民意を問うために解散することがある。だからその後にある衆院選は、どの政党に政権をゆだねるのがいいか、有権者が意思表示する場ともいえるんだ

あきこ では、今回は参院選なのになぜ政権選択選挙といわれるのですか

こうせい 昨年の衆院選で、与党が過半数割れしたのは覚えているかな

あきこ はい。今は与党の自民党と公明党の議席数を合わせても全体の半分に届かないんですよね

こうせい 国会では法案審議は衆院と参院の両方で行われ、それぞれで可決されてようやく成立するんだ。もし、参院選でも与党が過半数割れしたら、法案審議が今よりさらに難航して政権運営に支障が出る。そうなると、首相が「民意を失った」と衆院解散に追い込まれる可能性もあるんだ

あきこ つまり、参院選の結果が政権の命運を左右するんですね

こうせい その通り。それと、今回の選挙は争点が国民に身近な「物価高対策」になる見込みで、有権者にとっても「政権に対する評価を下す」という側面が強くなりそうだね

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