中国メディア記者が負傷、ウクライナの無人機攻撃で=ロシア当局

 6月26日、ウクライナと国境を接するロシア西部クルスク州がウクライナのドローン(無人機)攻撃を受け、中国メディア「鳳凰衛視(フェニックステレビ)」の記者が負傷したと、ロシア当局が発表した。北京で2023年5月代表撮影(2025年 ロイター)

[27日 ロイター] - ウクライナと国境を接するロシア西部クルスク州がウクライナのドローン(無人機)攻撃を受け、中国メディア「鳳凰衛視(フェニックステレビ)」の記者が負傷したと、ロシア当局が26日発表した。

同州のヒンシュテイン知事代行は通信アプリ「テレグラム」に「ウクライナのドローンがきょう、コレネフスキー地区のコレネボ村を攻撃した」と投稿。「国境地帯に単身赴いた63歳の盧宇光・特派員が負傷した」という。

その後の投稿で、盧氏は頭部に切り傷を負い、治療を受けた後は入院を拒否したと明らかにした。

ロシア外務省は国際機関に対し、今回の件に対する「迅速な対応と適切な評価」を要求。ザハロワ報道官はテレグラムに「的を絞った攻撃は客観的な情報を伝えようとするメディアを黙らせるウクライナ政権の意図を示すものだ」と投稿した。

ウクライナ政府は今のところ反応を示していない。

フェニックスTVは今回の件を報じているが、個別の声明は出していない。

中国外務省は、「深く懸念」しているとし、ウクライナ危機の政治的解決と事態沈静化に向けた取り組みを全ての関係当事者に求めた。

ロシア国営メディアなどによると、盧氏は2022年2月のウクライナ侵攻開始当初から現地で取材していた。盧氏は国営メディアに大丈夫だと述べた。タス通信のソーシャルメディアに投稿した動画で、頭に傷の手当てを受けた盧氏は「(クルスクでは)西側のジャーナリストを全く見かけない。われわれ中国人ジャーナリストは、クルスクで何が起きたか伝えたい」と語った。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

関連記事: