米財務長官、対中協議に楽観-20年の貿易合意が「良好な枠組み」に

Bloomberg News

  • トランプ政権、1期目の20年に中国と貿易の第1段階合意を交わす
  • 米中協議では「すべてが議論の対象だ」-ベッセント財務長官

ベッセント米財務長官は、トランプ政権1期目で中国と交わした貿易合意が今後の米中協議では「非常に良好な枠組み」になるとの見方を示した。

  ベッセント氏は13日、訪問先のリヤドで開催されたサウジアラビア・米国投資フォーラムで、「ゼロから始めるわけではない」と述べ、「われわれには枠組みがあり、そこから進むことができる」と語った。

  米中間の議論で対象外となるテーマはあるかと問われたベッセント氏は、「すべてが議論の対象だ」と答えた。

  米中は今月10、11両日にスイス・ジュネーブで行った貿易協議で、相互の関税率を一定期間引き下げることで合意した。

  両国は、トランプ政権1期目の2020年に貿易の第1段階合意に署名。中国は2年間で2000億ドル(現在のレートで約30兆円)の米国製品を追加購入するはずだったが、これまでのところ達成できてない。米国の対中輸出は昨年、2017年と比べてわずか6%増にとどまった。

  ベッセント氏は、米国は中国との「全般的な」デカップリング(経済的分断)は望んでいないとあらため述べ、主要な戦略産業についてのみデカップリングを目指す考えを示した。米国が「自立にはほど遠い」分野の一例として同氏は医薬品と半導体を挙げ、「米国はこれらの産業を国内に戻すつもりだ」と言明した。

  同氏によれば、「大きくて美しい」経済リバランスの可能性があり、米中が協力してリバランスを進め、その結果、「中国の消費者がある意味で開放され」、中国がより多くの米国製品を購入するとしたら、それは「夢のシナリオ」だと語った。

  さらに「中国指導部を含む誰もが、消費促進と消費者中心の経済を目指して、リバランスを図る必要があるとの見解に同意するだろう」とも述べた。

原題:Bessent Is Upbeat on China Trade Talks Thanks to 2020 Framework

(抜粋)

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