「フクシマ、能登、そしてこれから」は「婦人之敵」
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「フクシマ、能登、そしてこれから 震災後を生きる13人の物語」(藍原寛子)を読みました。
福島第一原発事故関連で「フクシマ」表記がされていてまともであったのは知る限り「フクシマ 土壌汚染の10年 – 放射性セシウムはどこへ行ったのか」(中西友子)のみです。
別に言葉狩りをしたいわけではありません。中西さんのように、科学的にまともなことを書いていて、福島県民を差別するような言動がなければ「フクシマ」と書いたところで問題とはしません。
著者の輝かしき経歴から風評加害者の類だと思いますが、一応中身を見てから判断しましょう。
13人のお話自体は、著者である藍原氏自体の主張ではないかもしれないので、著者が単独で書いた部分をメインに見ていきます。
あなたは差別主義者ですね
東京電力福島第一原発事故は、原子力事故の重大さの指標であるINES(国際原子力事象評価尺度)で最悪の「レベル7(深刻な事故)」になりました。これは旧ソ連で1986年に起きたチェルノブイリ事故と同等の深刻度です。2011年3月11日を境に、私が生まれ育ち、原風景である「福島」は、「ヒロシマ」「ナガサキ」と並び、世界言語とも言える「フクシマ/FUKUSHIMA」に変わりました。
頭がおかしいですね。
チェルノブイリ・広島・長崎とは異なり、福島では放射線で亡くなったり、がんなどを発症した人はいません。
それを同列にするのは明らかにおかしい。
そもそも「フクシマ/FUKUSHIMA」って何さ?
漢字を書けない・読めない英語圏の人は福島のことをFUKUSHIMAと表記しますよ。
東京・京都だってTOKYO・KYOTOで世界に知られています。
日本人が「フクシマ」表記するのは、チェルノブイリ・広島・長崎と同列に扱いたいということで良いですか?
原発事故から本当に状況は改善されていない?
今、原発事故から14年が経っても、状況は改善していません。
この人は何を見ているのでしょうね?
避難指示区域の範囲は狭くなっているし、
福島県の
「あなたは、福島県の震災・原発事故からの復興・再生が進んでいると思いますか。」
というアンケートで半数以上がはい・どちらかと言えば「はい」としているのに、これが改善されていないと言えるのですか?
単にあなたが「状況は改善していないことにしたい」だけなのですよね?
どこかのイカレタ政党と同じ主張ですね
そんな危機感を持っていた24年の元日、石川県の能登半島で巨大地震と津波が起きました。海外メディアのクルーの1人として発生直後に現地入りし、取材をする中で、政府の失策や無策(例えば国土交通省の道路啓開計画という道路復旧計画や、国のプッシュ型支援が働かず物資が届かない現実、ボランティアを規制したことによる支援の遅れや人のつながりの断絶)を目の当たりにしました。
熊本地震・東日本大震災の時と比較して格段に地理的条件が厳しいということを完全に無視したお馬鹿な主張ですね。
あなたは単なる復興を邪魔する輩ですね
23年8月、東京電力はALPS処理汚染水の海洋放出を開始した。
中国でさえ異常がないというのに、2025年出版の本で「ALPS処理汚染水」と書くとは。
中国 福島第一原発処理水の2回目の追加調査 異常なしと発表 日本産水産物の輸入再開へ調整進むか焦点
この表記からは、福島の海が汚染されて、被害が出ることを望んでいるとしか思えない。
「おわりに」で次のようにありました。
何かに行き詰まった時、あるいは未来が見えなくて落ち込んだ時、本書のフクシマと能登の人々の言葉を思い出してみてください。それらは暗闇の中にあって絶え間なく灯り続けるたいまつとなって、私たちの人生の行く先を照らしてくれるはずです。
違うだろ!
せっかく火をつけた松明に全力で水を掛けるのがこの本でしょうに。
本の中で、反原発・九条の会などのキーワードが出てきました。
反原発しても、憲法九条を信仰しても構わないが、事実を無視し、科学を無視するその行いには全く賛同できません。
福島県富岡町の夜ノ森桜トンネル ふくしま復興情報ポータルサイトより
編集部より:この記事は晴川雨読氏のブログ2025年4月22日のエントリーより転載させていただきました。