「ブラックムーン」の新月とペルセウス座流星群が星々を引き立てる、8月の夜空(Forbes JAPAN)

8月は星空観察にうってつけ。2025年も例外ではなく、夕暮れに東の空を見渡しても、夜明け前に外へ出てみても、ほぼ毎日なんらかの発見がある。ペルセウス座流星群が今年も降りそそぎ、頭上には天の川が高くアーチを描き、明け方の空に4つの天体が「惑星パレード」をつくる。2025年8月の夜空の見どころを紹介しよう。 【画像】スタージョンムーンの満月、ペルセウス座流星群、見ごろの天の川 ■1. 「スタージョンムーン」の満月 日時:8月9日(土)の夕暮れ 方角:東の地平線 月が満ちる瞬間「望」は9日の日本時間16時55分に訪れる。この日の月の出はドラマチックな眺めになるだろう。日が沈んだ直後から東の空を見つめていると、やがて美しいオレンジ色に輝く「スタージョンムーン(チョウザメ月)」の満月が昇ってくる。 ■2. 金星と木星が大接近 日時:8月12日(火)の夜明け前 方角:東北東~東の空 珍しい惑星のランデブーが楽しめる。金星と木星が夜明け前の空で、わずか1度の至近距離で寄り添う。肉眼で見ても見ごたえのある光景となる。日の出の約1時間前に東の低空を見てみよう。最も明るく光る2つ並んだ星が、金星と木星だ。 ■3. ペルセウス座流星群が極大 日時:8月12日から15日ごろの真夜中 方角:北東~真上 ペルセウス座流星群は8月13日の明け方に極大を迎える。流星が最も多く出現する極大夜は12日深夜~13日未明となるが、満月を過ぎたばかりの月が煌々と夜空を照らしているため、特に明るい流星以外はほとんどが月光にかき消されてしまいそうだ。それでも観測に挑むなら、夜半前に外に出て、月に背を向けて空を眺めよう。15日ごろになると流星の出現数は減るものの月の出が遅くなるため、高確率で流れ星を見ることができそうだ。

■4. 惑星パレード 日時:8月18日(月)~21日(木)の日の出1時間前 方角:東の空 4日連続で、木星、金星、水星が夜明け前の空に優雅な弧を描き、欠けゆく月がその間を泳ぐように通り過ぎながら、日に日に細くなる。ハイライトは21日で、月齢27.3の繊細な月が金星に並ぶ。 ■5. 天の川が見ごろ 日時:日没1時間半後~、8月いっぱい 方角:南から天頂 月の出が遅くなる16日から新月を挟んで26日までは、北半球の天文ファンにとって、最も鮮明な天の川の眺めを楽しめる時期だ。月が昇る前に、南の空高くきらめく「夏の大三角」から南南西の地平線近く、さそり座といて座に挟まれた「銀河の中心」まで、天球にアーチをかける天の川を辿ってみてほしい。光害マップを活用したり、星空保護区に一泊したり、光害の影響の少ない環境づくりがカギとなる。 ■6. 「ブラックムーン」 日時:8月23日(土) 方角:全天 今宵の新月には、特別な名前がある。春分・秋分・夏至・冬至で区切られた1つの季節の間に新月が4回訪れる場合、3回目の新月を「ブラックムーン」と呼ぶのだ。月そのものは見えないが、星空観察、天文観測、天体写真撮影にもってこいの暗く月のない夜空が一晩じゅう続く。 ■7. 金星とプレセペ星団 日時:8月31日(日)の夜明け前 方角:東の空 日の出の約1時間前に東の空を見ると、光り輝く金星が見つかる。その近くを双眼鏡で覗くと、淡いながらも美しいプレセペ星団(M44)の姿を捉えられるはずだ。かに座に位置するこの散開星団は、夜空でも指折りの美しい天体のひとつ。特に、明るい惑星との共演は絶景といえる。

Jamie Carter

Forbes JAPAN
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