マクドナルド、米売上高がコロナ禍以来の落ち込み-消費者心理が悪化
Daniela Sirtori
- 米国内の既存店売上高は3.6%減少、2020年第2四半期以来の大幅減
- 世界の既存店売上高は1%減、アナリスト予想を下回る
マクドナルドの米国での売上高が1-3月(第1四半期)に大きく落ち込んだ。消費者心理の悪化が背景にあり、外食チェーン全体が集客に苦戦している状況が浮き彫りになった。
1日の同社発表によると、米国内の既存店売上高は3.6%減少。コロナ禍で外食が制限された2020年第2四半期以来の大幅な落ち込みとなった。客数の減少が主因。
マクドナルドは手頃な価格のメニューや期間限定商品に力を入れてきたが、今回の結果は貿易戦争による一部商品の値上がりや、それに伴う不安感を払拭(ふっしょく)する一助になっていないことを示している。
消費者心理の低迷は、チポトレ・メキシカン・グリルやスターバックスの業績不振にも影響しており、マクドナルドも以前から低所得層の消費者が厳しい状況にあると警告していた。
クリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)は発表文で、消費者は「不確実性と向き合っている」としつつも、マクドナルドは「厳しい市場環境を乗り越え、シェアを伸ばせる」と、自信を示した。
世界の既存店売上高は前年比1%減少し、ブルームバーグ調査のアナリスト予想を下回った。調整後の1株当たり利益はおおむね予想通りだった。
うるう年の影響で2月に営業日が1日多かった2024年との比較が、今期の既存店売上高を押し下げたとも説明。直営店の売り上げとフランチャイズ料から成る売上高は、ウォール街の予想を下回った。
悪天候のほか、節約志向で客足が遠のいたとの見方からアナリストは決算発表前に売り上げと利益の予想を引き下げていた。
原題:McDonald’s Sales Miss Highlights Rising Consumer Anxiety (2)(抜粋)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE