ビットコイン、史上最高値から急反落──金利急上昇がリスク資産を直撃(CoinDesk JAPAN)

ビットコイン(BTC)は5月21日、史上最高値を更新したが、11万ドル手前で壁にぶつかった。 10万9754ドルの新記録を打ち立てた後、ビットコインはすぐに10万6000ドル付近まで約3%下落した。CoinDeskのBitcoin Price Indexによると、当記事執筆時点では、ビットコインは10万7000ドルより少し上で取引されており、過去24時間では小幅に下落している。 他の暗号資産(仮想通貨)も同様に打撃を受け、イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)は21日の早い時間帯に上昇したにもかかわらず、前日比ではわずかに下落している。 値動きの理由は、トレーダーが急騰を受けて利益を確定したという単純なものかもしれない。ビットコインは約5週間前に底を打って以来、50%近く上昇していた。 米国債の入札が不調に終わり、リスク資産に打撃を与えたことの波及効果もおそらく一因だろう。 米財務省が販売した20年物国債の需要が低調だったため、30年物国債利回りは5.07%へと急上昇し、2年以上ぶりの高水準となった。

ナスダックはこのニュースからわずか1時間で1.5%下落し、S&P500は1.3%下落した。 「時限爆弾であり、隠されてきた」と、ベテラン債券アナリストからビットコインアナリストに転身したジョシュ・マンデル(Josh Mandell)氏は、午後の国債入札不調の前に語った。 「30年物国債で『競売不成立』が起きたら大変なことになると、よく話していた」とマンデル氏は語り、次のように続けた。 「競売の不成立とは、売りをカバーするのに十分な入札がないことを意味する。FRB(米連邦準備制度理事会)がなければ、今頃は債券のロールオーバーがうまくいかず、デフォルトに陥っていただろう」。 コインパネル(CoinPanel)のトレーディング自動化専門家であるキリル・クレトフ(Kirill Kretov)氏は、2024年後半以降取引所からの流動性が大幅に減少し、「市場が薄くなり、より反応的になっている」と述べ、ビットコインの価格が乱高下しやすくなっていると指摘した。 「構造的には、爆発的な上昇の余地がある」が 、「急激な調整がいつ起きてもおかしくない」と、クレトフ氏は続けた。 現在の市場において、11万ドルが重要な戦場として浮上していることを、多くのフォロワーを抱える暗号資産トレーダーSkew氏はXの投稿で指摘し、局所的な高値と潜在的なブレイクアウトポイントの間の重要なゾーンであると表現した。 Skew氏によると、このレベル周辺には供給が顕著に集中しており、バイナンス(Binance)のパーペチュアルはアスクサイドのオーダーブックに偏りが見られ、ショートポジションが積み上がっているという。 「すべての要素が、膨大な流動性があることを指し示しており、それは通常、市場にとって極めて重要である」と、Skew氏は述べた。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Backs Off Quickly From Record High as Interest Rate Surge Hits Risk Assets

CoinDesk Japan 編集部

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