Nintendo Switch 2 大ヒットで「お祭り騒ぎに」 ゲームサイト編集長が語る今年のゲーム業界

6月に発売されたNintendo Switch 2の大ヒットをはじめ、様々なトピックがあった2025年のゲーム業界。なぜ、Nintendo Switch 2はこれほど人気が出たのか。また、話題となったゲームソフトや今年のゲーム業界を表すキーワードを、ゲーム情報総合サイト『ファミ通.com』編集長の三代川 正さんに聞きました。 【画像】大ヒットした『Nintendo Switch 2』進化を記者が体験

発売から約8年を迎えた、Nintendo Switchの後継機として発表されたNintendo Switch 2は、4月に行われた1回目の抽選販売に、日本だけで約220万人が応募するなど、事前の想定を大幅に上回る人気となりました。販売台数は、約4か月で1036万台と大ヒットを記録(2025年9月末時点・任天堂発表)。三代川さんは、「想像以上の売れ行きというか、お祭り騒ぎになった」と話しました。 三代川:(応募の)人数を任天堂が出すことも異例ですし、これは発表せざるを得ないという状況になるほど、社会現象だったのではないかなと思います。 任天堂は大体、新しい据え置きゲーム機を作るときに新しい遊びを入れるんですよね。新しいセンサー・操作方法を入れる、新しいチャレンジを生むことで、それが新しい遊びを生んでいくという考え方のもとハードを作ってきたんですけど。今回は新しい遊び・性能はある程度は入れつつも、どちらかというとNintendo Switchの特徴を受け継いだ後継機として、“2”というものを出したというところで、すごく分かりやすかったんですよね。 Switchをすごく愛した、遊んだ人たちにとっては「じゃあ、この後継機は欲しい」と思われるものだったというところで、より(購入の)ハードルが低かったということはあるのではないかなと思います。

また、Nintendo Switch 2は『日本語・国内専用』と『多言語対応』の2種類が発売されています。これにはどういった狙いがあったのでしょうか? 三代川:明確に断言されているものではないんですけど、やはり円安がとても進行したことで、“日本で買うとハードが安く買えるぞ”ということが各国のゲーマーだったり業者から見られてしまって、日本で大量購入して海外で売る、いわゆる転売が横行している状況が昨今あったんですよね。 そういったことに対しての対策の一つで、国内版として価格を下げる、日本のアカウントを持っているといった制限をしたんだと思います。 それによって、海外のゲーマーにとっては値段が高いんじゃないかという一部不満はあったものの、結果的に転売の対策にもつながり、一切なかったとは言わないんですけども、海外からの大量購入といったことは防げたのではないかなと思いますし、ライバルでもあるPS5が後追いで国内版を発売する対応をしたことからも、競合から見ても成功の対策だったのではないかなと思います。


Page 2

2025年も様々なゲームソフトが発売され、話題となりました。今年は18歳以上が対象のタイトルで話題になった作品がいくつかあったといいますが、それより下の年齢で遊ぶことができる話題作として、まず三代川さんが挙げたのは、都市伝説を題材にしたミステリーアドベンチャー作品『都市伝説解体センター』(15歳以上対象)です。 三代川:見た目がピクセル、いわゆるドットで描かれたものなんですけど、ただ粗いドットではなくて、かなり高精細なキャラクターも分かるし、しかもそれがリッチなアニメーションというところで、見た目の評価も高いですし、集英社ならではのキャラクタープロデュースがされていて、すごく魅力的なキャラクターが動き回るっていうところで、謎解きもストーリーも楽しい、キャラクターも愛されるというところで人気を獲得していったゲーム。 最近ですと、『このミステリーがすごい!』の表紙を『都市伝説解体センター』が飾ったり、人気文学の表紙が『都市伝説解体センター』のキャラクターに変わったカバー版が出たり、そういった派生も含めてすごく人気が広がっているゲームだなと思います。

そして、三代川さんが2作目に挙げたのはNintendo Switch 2向けのソフトとして発売された『ドンキーコング バナンザ』。1999年に発売された『ドンキーコング64』以来、約26年ぶりとなる「ドンキーコング」シリーズの新作3Dアクションゲームで、12月にアメリカで行われた『The Game Awards 2025』ではベストファミリー部門を受賞しました。 三代川:今回、破壊がテーマになっていて、壊せないところが一部あるものの、地形をほぼ全部壊せてしまうので、ずっと壊し続けていれば地平線が見えるような世界になるぐらいに壊せるんですよね。 ドンキーコングは、今まで2Dのアクションゲームとしてすごく人気を博してきて、3Dは久しぶりだったんですけど、『スーパーマリオ オデッセイ』というスーパーマリオの3Dアクションゲームを作ってきたチームの新作でもあって、マリオの楽しさみたいなことも入っています。 ポリーンというキャラクターがいるんですけど、そのキャラクターが歌うことでドンキーコングが変身する。シマウマっぽくなったり、ダチョウっぽくなったり、空を飛んだり地上を駆け回ったりするっていう。いろんなアクションもあって、そういった楽しさも含まれた新しいドンキーコングになっています。

日テレNEWS NNN
*******
****************************************************************************
*******
****************************************************************************

関連記事: