京都DF福田心之助が90+5分に劇的決勝ゴール!! 原大智負傷交代も魂の逆転劇、町田はDF望月ヘンリー海輝のプロ初弾実らず直近6戦5敗目

[5.7 J1第15節 町田 1-1 京都 Gスタ]

 J1リーグは7日、第15節を行い、京都サンガF.C.FC町田ゼルビアに2-1での逆転勝利を収めた。前半39分に町田DF望月ヘンリー海輝のプロ初ゴールで町田が先制したが、町田は後半28分にMF平賀大空が今季初ゴールとなる同点ヘッドを決めると、最後は後半アディショナルタイム5分にゲームキャプテンのDF福田心之助が決勝ゴール。劇的に勝ち切った。

 互いに前節から中3日の連戦のため、先発メンバーを大幅に変更した。町田は負傷明けのFW西村拓真が5試合ぶりに復帰した他、DF林幸多郎、MF白崎凌兵、MFナ・サンホ、FWオ・セフンが新たに先発。京都はFWムリロ・コスタが今季初先発を飾った他、GK太田岳志、DFパトリック・ウィリアム、MF米本拓司、FW佐藤響が入った。[スタメン&布陣]

 両チーム通じて最初のチャンスは前半7分、京都は古巣対戦のMF平戸太貴が低い位置まで降りてビルドアップに関わり、攻撃を前進させると、福田のクロスにM・コスタが反応。だが、わずかに足が届かず、合わせられなかった。一方の町田は同10分、林のアーリークロスにオ・セフンが右足で合わせたが、枠を外れた。

 その後は両チームにアクシデントが相次いだ。まずは京都は前半22分、中盤で競り合ったFW原大智が左太ももを痛め、MF奥川雅也と交代。前線でFWマルコ・トゥーリオ、FWラファエル・エリアスと負傷者が続いていたなか、連戦中も90分間フル稼働していた原の離脱は緊急事態となった。

 対する町田も前半33分、DF中山雄太が空中戦で頭部を負傷し、脳震盪の疑いがあるとして途中交代。こちらも今季全試合フルタイム出場が続いており、チームにとっても苦しい事態に追い込まれた。

 それでも町田は前半39分、中山に代わってピッチに入った望月が結果を出した。左ウイングバックに回った林のロングスローでゴール前を攻め込み、これをDF岡村大八がヘディングでそらすと、ファーサイドから飛び込んだ望月が長い足を伸ばしてボレーシュート。これがゴールマウスに吸い込まれ、プロ初ゴールが貴重な先制点となった。

 ビハインドとなった京都は前半45分、右のショートコーナーを受けた福田がキッカーの平戸に戻すと見せかけ、左足カットインシュート。これは相手にブロックされたが、跳ね返りを右足ボレーで合わせ、クロスバーを叩いた。町田GK谷晃生がかすかにボールに触っており、ファインセーブだった。

 京都は後半開始時、米本と佐藤に代わってMF川崎颯太とFW長沢駿を投入。長沢は11試合ぶりの出場となった。また同10分にMFジョアン・ペドロに代わってMF武田将平、同19分にもM・コスタに代わって平賀を起用するなど、チョウ・キジェ監督は積極的な采配に出た。

 すると後半28分、この交代が功を奏した。須貝のサイドチェンジから右サイドを攻め込み、川崎のスルーパスから奥川が抜け出すと、マイナス方向への右足クロスに平賀が反応。身体をねじりながらヘディングで合わせ、ゴール左隅に流し込んだ。29歳の奥川から、20歳の平賀。京都U-18育ちのウインガーホットラインで同点に追いついた。

 町田は直後、FW藤尾翔太、FWミッチェル・デューク、MF仙頭啓矢を一気に入れる攻撃的な采配を行い、再び勝ち越しを狙ったが、後半アディショナルタイム3分の岡村の決定的なシュートがP・ウィリアムにゴールライン上でクリアされるなど、ゴールを破ることができない。

 すると後半アディショナルタイム5分、京都がワンチャンスでこじ開けた。左サイド起点の攻撃で須貝のシュートは相手にブロックされ、波状攻撃にも町田守備陣が立ちはだかったが、最後は右ウイングバックの位置から走り込んでいた福田が左足一閃。強烈なシュートをゴール右隅に突き刺した。そのまま試合はタイムアップ。京都が劇的な決勝点で勝ち点3を獲得し、3位に浮上した。一方の町田は直近6試合で5敗目を喫し、まさかの大ブレーキとなっている。 (取材・文 竹内達也)●2025シーズンJリーグ特集▶お笑いコンビ・ヤーレンズのサッカー番組がポッドキャストで配信中

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