マグニフィセント・セブンの5社が今週決算発表へ、AI投資計画に注目

今週は「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる米大手ハイテク7社のうち、アップルやメタ・プラットフォームズなど5社が決算を発表する。人工知能(AI)機能の拡充競争が激しさを増す中で、各社のAI投資計画が焦点となる。

  AI分野で主要人材の流出が続いているが、アップルとメタでは、人材確保コストへの関心が高まりそうだ。アマゾン・ドット・コムは、マイクロソフトやアルファベットとのAIプラットフォーム競争で苦戦しているが、先週発生したクラウド部門のサービス障害を受け、同事業の拡大計画には一段と厳しい視線が注がれそうだ。  

  29日にはメタ、アルファベット、マイクロソフトが決算を発表する。30日にはアップルとアマゾンの決算発表が控えている。

  マグニフィセント・セブン以外にも、保険大手ユナイテッドヘルス・グループや宅配大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は28日に決算を発表し、29日には大手コーヒーチェーン、スターバックスと航空大手ボーイング、31日には石油大手エクソンモービルの決算が発表される。

主要企業の決算発表予定 28日-ユナイテッドヘルス・グループ、UPS 29日-メタ・プラットフォームズ、アルファベット、マイクロソフト、スターバックス、ボーイング 30日-アップル、アマゾン・ドット・コム 31日-エクソンモービル

  RBCのストラテジスト、ロリ・カルヴァシナ氏はリポートで、最近は業績予想の上方修正ペースが鈍化しているため、7-9月(第3四半期)の決算シーズンが市場心理を大きく押し上げる展開にはなりにくいとの見方を示した。ただ、大手ハイテク企業の決算が控えていることから、「この傾向が今後も続くかどうかを判断するのは時期尚早だ」とも述べた。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のデータによると、これまでに7-9月期決算を発表したS&P500種株価指数構成企業の69%が、売上高予想を上回った。2021年10-12月期にコロナ禍からの回復期を迎えて以来、最も高い割合だ。

  米国経済と雇用市場の指標は引き続き堅調で、連邦準備制度理事会(FRB)によるさらなる利下げも予定されていることから、2026年の利益見通しはますます明るくなっている。

  マイケル・ウィルソン氏が率いるモルガン・スタンレーのストラテジストらは、リポートで「決算発表シーズンはまだ始まったばかりだが、これは私たちの見解通り、来年に向けて売上高の伸びが堅調になることを示す最初の兆しの可能性がある」としている。

原題:Apple, Meta, Amazon Battle for AI Growth: US Earnings Week Ahead

US Earnings Unlikely to Bring Major Market Uplift, RBC Says、Corporate America’s Sales Beats Are Running at a Four-Year High(抜粋)

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