ウクライナ「安全の保証」案、停戦後攻撃なら即対応義務付けを検討
- 同盟国が24時間以内に-メローニ首相が提案、NATO加盟は排除
- 集団防衛に近い支援提供の枠組み、経済支援やロシア制裁など選択肢
ウクライナがロシアと停戦で合意する場合の「安全の保証」を巡り、欧州首脳が一つの選択肢として、ロシアに再び攻撃された場合、24時間以内にウクライナへの軍事支援を行うかどうかを決定することを同盟国に義務づける案を協議していることがわかった。
この案は、イタリアのメローニ首相が推進しており、事情に詳しい関係者によると、ウクライナのNATO加盟が不可能なことを前提にしつつ、次善の策として集団的支援の仕組みを提供することを目的としている。トランプ米大統領が、ウクライナへの安全の保証の支援に合意する考えを示したことを受け、欧州首脳は枠組みの策定を急いでいる。
匿名を条件に語った関係者によると、「NATOライト」とも呼ばれるこの案は、北大西洋条約第5条に定められた集団防衛には遠く及ばないものの、ウクライナと二国間協定を結んだ国々に対し、攻撃を受けた際には迅速に協議し、対応の決定を義務づける。
対応の選択肢には、ウクライナへの迅速かつ持続的な防衛支援、経済支援、ウクライナ軍の強化、ロシアへの制裁発動などが含まれる見通しだ。欧州各国が実際に部隊をウクライナに派遣することが含まれるかどうかは、現時点では明らかになっていない。
メローニ氏の提案が、議論でどのように位置づけられるのかは不明だ。イタリア政府はコメント要請に応じなかった。
欧州当局者らが検討する安全の保証枠組みの一つには、仏英両国が和平合意の一部として、部隊をウクライナに派遣する計画も含まれる予定だ。トランプ氏は、米軍兵士をウクライナに派遣することは否定したが、米国が航空支援を提供する可能性には言及している。
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原題:Meloni Offers Plan to Aid Ukraine in a Day if Russia Resumes War(抜粋)