中国政府、香港企業のパナマ運河事業売却を非難-介入懸念浮上

Alfred Liu、Shirley Zhao

  • 長江和記株は一時6.7%安と22年9月以来の下落率
The Port of Balboa at the Pacific entrance of the Panama Canal in Panama City, Panama. Photographer: Walter Hurtado/Bloomberg

香港の長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)が先週発表したパナマ運河の港湾事業売却を、中国政府で香港政策を統括する香港マカオ事務弁公室が非難した。14日の香港市場で、同社の株価は下落している。

  同弁公室は香港紙の大公報に寄稿した論説をウェブサイトに掲載し、企業全般に対して「どのような立場に立つべきか」について十分に注意すべきだと警告。

  論評は、SNSユーザーが長江和記の事業売却を「卑屈な屈服」と断じ、中国の利益を無視して「中国人全員を裏切る」行為だと痛烈に批判しているとしている。

  パナマ運河における中国の影響力を制限したいトランプ米大統領が圧力を強める中で、長江和記はパナマ運河の事業売却を米ブラックロックが率いるコンソーシアムに売却することで合意していた。

  長江和記株はこの日、一時6.7%安と、2022年9月以来の下落率を記録。中国政府がこの取引に介入しようとしているのではないかという投資家の懸念が浮き彫りとなっている。

  同弁公室は論評で、「このような重大な出来事と正義の問題に直面している以上、関連企業はよく考え、問題の本質と核心について慎重に考慮し、どのような立場に立つべきかをしっかりと考えるべきだ」としている。

  長江和記は14日、コメント要請にすぐに応じなかった。

原題:CK Hutchison Drops After China Posts Panama Port-Deal Rebuke (1) (抜粋)

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