24」の光景 超大型望遠鏡VLTが観測(sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、ESO=ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡(VLT)が観測した惑星状星雲「ESO 577-24」。 今日の宇宙画像 おとめ座の方向、約1300光年先にあるこの星雲は、「PN A66 36」などの別名でも知られています。 淡く広がったガスの殻を透かして無数の銀河が見えている様子は、まるで異界の星空のような光景です。 惑星状星雲とは、超新星爆発を起こさない比較的軽い恒星(質量は太陽の8倍以下)が、恒星進化の最終段階で周囲に形成する天体です。 太陽のような恒星が晩年を迎えると主系列星から赤色巨星に進化し、外層から周囲へとガスや塵(ダスト)を放出するようになります。 やがて、ガスを失った星が赤色巨星から白色矮星へと移り変わる段階(中心星)になると、放出されたガスが星から放射された紫外線によって電離して光を放ち、惑星状星雲として観測されるようになります。 惑星状星雲の寿命は長い宇宙の歴史と比べれば短く、1万年もすれば散逸して消えゆく運命です。その後には画像の中央に写っているような、かつて恒星として輝いていた星の中心核が、白色矮星として残されることになります。 冒頭の画像は、科学観測の合間に魅力的な天体を観測・公開するESOの「Cosmic Gems(宇宙の宝石)」プログラムのもと、VLTの観測装置「FORS2」で取得したデータを使って作成されたもので、ESOから2019年1月22日付で公開されました。 参考文献・出典 ESO - A Fleeting Moment in Time
sorae編集部
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