日産、米国製EV用電池の調達でフォード合弁と協議-関係者

Keith Naughton、Gabrielle Coppola

  • 合弁会社がケンタッキー州に新設した工場が供給元の最有力候補

日産自動車は、米フォード・モーターと韓国SKオンの米合弁会社から電気自動車(EV)用車載電池を調達する契約の締結に近づいている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  関係者によると、日産が米国での電池調達を目指す背景にはトランプ米大統領の関税措置を回避するためだという。フォードとSKオンにとって日産との供給契約は、EV販売の減速に直面する中で生産を後押しする効果が見込まれる。

  電池供給元として最有力候補に挙がっているのは、合弁会社がケンタッキー州に新設した「ブルーオーバルSK」工場。ただ、関係者の1人によれば、まだ最終決定には至っていないという。

  この協議の背景には自動車・自動車部品関税に加え、EV需要鈍化という要因もある。自動車各社は需要鈍化を受け意欲的なEV化計画の見直しを迫られている。

  フォードはEV関連投資を120億ドル削減する方針で、大型電動スポーツタイプ多目的車(SUV)の開発計画を中止した。代わりに小型・低価格帯EVへと軸足を移し、2027年に投入を計画している。

  日産は3月、2028年からミシシッピ州キャントン工場で生産を開始する予定の新型EV向けにSKオンから電池を調達する意向を示していた。

  日産とSKオン、フォードはいずれもコメントを控えた。

  この件については米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じていた。

原題:Nissan in Talks to Buy Batteries in US from Ford-SK On Venture(抜粋)

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