日経平均は3日続落、米イラン核施設攻撃を嫌気 円安好感で後半戻り歩調
[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比49円14銭安の3万8354円09銭と3日続落して取引を終えた。朝方は米国がイランの核施設を攻撃したことが嫌気され、売り優勢となって前営業日比で一時376円91銭安の3万8026円32銭まで下落した。しかし、為替相場が円安に振れたことが好感され、後半は戻り歩調となった。
米国によるイランの核施設攻撃を受け、ホルムズ海峡封鎖の可能性が伝えられる中で原油価格上昇が懸念されているが、イランによる同海峡封鎖まで行かなければ、中東情勢の影響は限定的とみるムードもある。
一方、外為市場でドル高/円安に振れたことはプラス材料となり、後場にかけて相場全般は戻り歩調となった。ただ、3万8500円前後は戻り売りが厚くなると警戒され、前週末比でプラスゾーンまで戻し切れなかった。
市場では「円安が好感されているものの、中東情勢緊迫化によって原油価格が一段と上昇した場合、原料高が企業業績にマイナスを及ぼすことになり、上値を抑える要因になるのではないか」(東海東京インテリジェンス・ラボ マーケットアナリストの池本卓麻氏)との声が聞かれる。
TOPIXは0.36%安の2761.18ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.36%安の1420.94ポイント。プライム市場の売買代金は3兆8328億1100万円だった。
東証33業種では、値上がりは鉱業、精密機器、食料品など12業種、値下がりは電気・ガス業、鉄鋼、非鉄金属など21業種だった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.04%高の751.02ポイントと上昇した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが653銘柄(40%)、値下がりは915銘柄(56%)、変わらずは58銘柄(3%)だった。
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