シンガポール総選挙、与党圧勝-就任から1年のウォン首相を信任

Philip Heijmans、Bernadette Toh、Weilun Soon

  • 与党の人民行動党は97議席中87議席を獲得-公式集計
  • 与党の得票率は約66%-20年の前回総選挙では約61%

シンガポールで3日に行われた総選挙で、与党の人民行動党(PAP)が圧勝した。物価高や世界経済悪化に対する不安を抱える有権者が、就任から1年を迎えるウォン首相を支持した。

  選挙管理当局の公式発表によると、PAPは97議席中87議席を獲得。野党の労働者党(WP)は10議席を確保した。PAPの得票率は約66%。2020年の前回総選挙では約61%と記録的な低水準だった。

  ウォン首相は4日朝、支持者に感謝の意を示し、「力強い信任」に応え、今後は生活費高騰の対策に一層取り組むと表明。

  現地時間午前3時過ぎの記者会見で「この結果は、激動する世界に立ち向かう上でシンガポールにとって有利な立場をもたらす」と述べ、「政府への信頼と安定、そして確信を示す明確なシグナルだ」と強調した。

  3日にはオーストラリアでも総選挙が行われ与党・労働党が勝利。トランプ米大統領の貿易戦争による影響を受ける国々で、有権者が与党を支持する傾向が強まっている可能性がある。4月下旬のカナダ総選挙も、与党・自由党が制した。数カ月前の世論調査で劣勢だった自由党だが、終盤で持ち直した。

原題:Singapore’s Ruling Party Keeps Majority in Victory for Wong (2) (抜粋)

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