古巣FWセルロートが“史上最速”11分ハット含む衝撃4発!! ソシエダ久保建英はA・マドリーに孤軍奮闘も、前半だけで温存交代

[5.10 ラ・リーガ第35節 A・マドリー 4-0 ソシエダ]

 ラ・リーガは10日、第35節を各地で行い、MF久保建英所属のソシエダアトレティコ・マドリーに0-4で大敗した。A・マドリーは2021-22シーズンから2年間ソシエダにローン移籍で所属していたFWアレクサンデル・セルロートが史上最速の前半11分にハットトリックを達成し、同30分に4点目も奪う伝説的な大活躍。久保は前半45分間で好パフォーマンスを見せていたものの、大差がついたハーフタイムに途中交代となった。

 試合はA・マドリーが衝撃の立ち上がりを迎えた。前半7分、右サイドを突破したMFパブロ・バリオスがゴール前にアーリークロスを送ると、ファーでセルロートが反応。左足ダイレクトでネットを揺らし、早々に先制点を奪った。さらに同9分、左サイドでのボール奪取からMFサムエウ・リーノがスルーパスを送ると、抜け出したのはセルロート。左足シュートでDFアリツ・エルストンドの股を抜き、ゴール右隅に突き刺した。

 なおもセルロートは止まらない。前半11分、右サイドを攻め上がったFWジュリアーノ・シメオネがゴール前にクロスを送り込むと、ソシエダはDFジョン・マルティンのクリアがエルストンドに当たる痛恨のミス。こぼれ球をセルロートが押し込み、早くも3-0となった。

 セルロートはハットトリックを達成。データサイト『オプタ』のスペイン語版Xアカウント(@Optajose)によると、開始11分でのハットトリックは1929年と41年に樹立されていた15分の記録を上回り、ラ・リーガ史上最速となった。

 その後は試合がやや落ち着いた展開となり、ようやくソシエダが攻め込む場面も。攻撃の中心を担ったのは久保。前半15分には鋭いドリブル突破でMFコケのファウルを誘うと、同25分には良い守備からカウンターにつながるアタックを見せ、孤軍奮闘の様相を呈していた。

 それでも前半30分、A・マドリーは今度は左サイドを崩し、リーノのスルーパスにDFハビ・ガランが抜け出すと、クロスボールにまたしてもセルロートが反応。ゴール前での冷静なトラップから左足シュートを突き刺し、4得点の「ポケル」を成し遂げた。

 厳しくなったソシエダは前半終了間際にも久保が立て続けに良い攻撃を仕掛け、ポケットランを試みたMFパブロ・マリンへの美しいスルーパスを通すだけでなく、CKの二次攻撃でピンポイントクロスを送り込む場面も。だが、MFマルティン・スビメンディのボレーシュートが枠を外れ、ゴールにはつながらなかった。

 すると後半開始時、ソシエダのイマノル・アルグアシル監督は久保とFWミケル・オヤルサバルを下げ、DFイゴール・スベルディアとFWアルカイツ・マリエスクレーナを投入。システムを5-4-1に変更した。ソシエダは中2日の13日にセルタとの欧州カップ戦争い直接対決を控えており、負傷者が相次いでいる攻撃陣を温存する采配に出た。

 その後は互いにテンポを落として戦うなか、ソシエダはMFアンデル・バレネチェア、MFルカ・スチッチ、スビメンディといった主力選手たちを次々に温存。一方、15日に次節のオサスナ戦を控えるA・マドリーも積極的に選手交代を行い、前半から一転して見せ場の少ない展開となった。

 そのまま試合はタイムアップ。A・マドリーが4-0で勝利したことで今季の5位以内を確定させ、来季のUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)出場権を獲得した。●ラ・リーガ2024-25特集●海外組ガイド

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