「ガラケーのようなスマホ」はなぜ少ない?ハイエンド化の裏で安価なスマホが減る理由(スマホライフPLUS)
スマホ市場に大容量ストレージや高価格帯モデルのラインナップが増えている背景に、スマホが単なる「電話」や「メール」の道具から、写真や動画撮影、ゲーム、電子決済など多機能なデバイスへと進化したことが挙げられます。 ■より高品質なカメラ性能やチップ性能を求めるユーザーの需要 「シンプルで安価なスマホ」を求める人もいますが、いま新しいスマホを求めるユーザーの多くは、より高品質なカメラ機能や大容量ストレージを求める傾向にあります。SNSや動画共有サイトの普及もあり、これまでに比べて、ユーザーは高品質な写真や動画の撮影を求めるように。さらに撮影枚数そのものも増えているため、端末のストレージも大きいものである必要があります。
たとえばこちらは筆者が「メインカメラは2億画素」という性能を持つGalaxy S25 Ultraで撮影した写真。素人でも簡単に一眼レフカメラ並みの写真が撮影できます。 Galaxy S25 Ultraよりもカメラ性能が若干劣るiPhone 16 Proで撮影した映画も複数存在しており、すでにスマホはプロでもカメラ代わりに撮影する時代に突入しています。 あくまで一例ですが、使用方法や端末によっては写真1枚の平均サイズが3MBを超え、4K動画は30秒で100MB以上になることもあるようです。そのため、最近では64GBや128GBなど低容量のスマホは相対的に存在感が薄れています。 なお、カメラ性能と同様に「チップ性能」を求めるユーザーも増加しています。スマホで撮影した写真や動画の編集を高度なスマホアプリを用いて使うユーザーも増えているため、スマホ本体の処理性能も高いレベルが求められています。またオープンワールドのRPGゲームがスマホで遊べるようになったこともあり、スマホをゲーム機のように使うユーザーも増加傾向にあります。 ■長期的な使用のトレンド これまで、1年~2年といった短期でスマホを買い替えるのは一般的なことでしたが、近年は4年以上1つの端末を使い続けるのも決して珍しいことではなくなりつつあります。 たとえば内閣府が2025年3月に実施した消費動向調査によると、携帯電話の平均使用年数は4.3年。10年前の2015年3月は3.6年、20年前の2005年3月は2.4年と、耐用年数がどんどん長くなっていることがわかります。