Nexus Mods創設者、24年目にしてオーナーを引退。“ずっと年中無休でつらすぎた”ので、2人のリーダーに後続を託す

Nexus Modsの創設者であるDark0neことRobin Scott氏は6月16日、公式サイトにてニュースを投稿。Scott氏はNexus Modsの管理・運営する立場から退き、新たな管理者に引き継ぐことを発表した。理由としては、Scott氏の精神的疲労があったという。

Nexus ModsはPC版ゲーム向けのMod共有プラットフォームだ。2001年にRobin Scott氏によって設立された。当初は『The Elder Scrolls III: Morrowind』の情報サイトMorrowind Chroniclesとして発足し、後にサポートするゲームが増加していった。TESNexusなどと名称の変更がありつつも、現在ではNexus Modsとして3700を超えるゲームのModに対応。PCゲームにおけるMod共有サイトとしては、最大手と呼べる規模を誇っている。

今回Scott氏は公式ニュースにて、サイトの管理者という立場を退く旨を明かした。熟慮の末の判断だという。サイトの創設から24年目となる今に至って決断した理由は、Scott氏本人の精神衛生が悪化し、燃え尽き症候群に陥りつつあったためとしている。

Scott氏によれば、Nexus Modsは同氏の成人生活とともにあったといい、20年以上、毎日問題の修正やフィードバックの確認、アップデートの配信などの対応をおこなってきたという。常に“待機状態”であり、やりがいこそあったものの、大手サイトを運営するにあたり、休む暇などもなく、疲れ果ててしまうことも多かったそうだ。

Scott氏自身がNexus Modsを作り上げたこともあり、責任を持って管理運営に取り組んでいたものの、そのうちストレスによって精神的な健康問題が常態化し始めたとのこと。現在同サイトは40名のスタッフによって運営されているそうだが、このままではスタッフにもNexus Modsにも影響を及ぼすと考えたという。そのためScott氏は、身を引き、信頼できる後続にサイトを託すことを決断。後任を選ぶにあたっては、自分自身と向きあいつつ数か月に及んで会議や対面での話し合いを実施したと明かしており、慎重に引き継ぎを進めた様子もうかがえる。

今後はScott氏に代わり、Nexus ModsはFoledinho氏とRapsak氏が新たにサイトオーナーとなり運営していくことになるという。両名共に筋金入りのゲーマーのようで、Foledinho氏はMod制作にも多くの時間を費やしてきた人物だそうだ。

なおScott氏は、今後も完全にNexus Modsに関わらなくなるわけではないという。チームの一員として、Mod Author Discordやフォーラムにてコミュニティなどと関与し、サイト運営に助力するサポート役として立ち回っていくようだ。また今回のオーナー変更によって運営方針に変更があるわけではないとのこと。同氏はサイト運営からすでに少しずつ身を引いていたそうで、ユーザー側から見れば引き続きNexus Modsは変わらずに運営されていくそうだ。新たな2人のリーダーのもとで、今後のNexus ModsがどのようにModコミュニティに賑わいをもたらしていくのかは注目される。

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