“広告と全く違うスマホゲーム”として批判された『ラストウォー』の現在──『ポケポケ』超えの収益成長を記録した理由(KAI-YOU)

モバイルアプリ/ゲームの分析プラットフォーム「Sensor Tower」が、モバイルストラテジーゲーム『ラストウォー:サバイバル』(以下、『ラストウォー』)の市場推移に関するデータをブログにて公開した。 【画像】よく見かけるゲーム広告……実は内容が違います データによると、同作は2023年8月から2025年6月までに世界累計1.2億以上のダウンロードを記録。日本はアメリカと韓国に次ぐ、3位の市場となっている。 また、同期間の日本における全モバイルゲームの収益成長量でもトップを獲得。これは『Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』と『崩壊:スターレイル』を超える収益成長量となっている。

2023年8月に日本で正式リリースされた『ラストウォー』──実際にプレイしたことはないが、広告を見かけたことのある読者は多いのではないだろうか。 広告では、左右のスワイプによって銃を撃つ兵士を操作することで、上から流れてくるアイテムを獲得しながら兵力を強化し、敵の兵士やゾンビを撃破するアクション要素のあるゲームとして紹介される。 いわゆる“ハイパーカジュアルゲーム”に類する分野のゲームとなっている。 ハイパーカジュアルゲームの広告プレイ映像は決まって操作が下手で、操作ミスやあり得ない選択によってゲームをクリアすることができない。ユーザーに「自分ならもっと上手に出来る」と思わせ、アプリのダウンロードにつなげていく──そんな広告手法が用いられている。 しかも、このゲームパートは『ラストウォー』の一部のミニゲームにすぎない。実際にゲームを進めていくと、基地建設やキャラ育成に時間を割くことになり、課金することによって優位に立つことのできるPvP要素が強くなっていく。 もちろん、広告ではそのようなゲーム画面は登場しないため、ダウンロードした一部ユーザーの反感を買うことになる。

それに対して『ラストウォー』はインフルエンサーのマックスむらいさんや、芸人のかまいたちをCMに起用。 “広告詐欺ではないことを強調する広告”を増やしていく。結果、その胡散臭さが更なる話題を生み出しているという現状だ。 「『ラストウォー』は詐欺じゃない! 広告と全く同じゲームなんだ!」 ──マックスむらいさん起用の広告より 実際に、広告に該当するゲームパートは(少なからずは)存在するため、『ラストウォー』は完全なる詐欺であるとは断定できない──しかし、このやり口がユーザーから反感を買ってしまうようなグレーな手法であることには変わりないはずだ。


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そんな不評がある一方で、先に述べたように、『ラストウォー』は世界累計1.2億以上のダウンロードを記録する大ヒット作となっている。 「Sensor Tower」が発表した2025年上半期のデータによると、日本市場のモバイルゲーム収益においても、『ポケポケ』に次ぐ2位を獲得。 その収益性に関しては、申し分なしのビッグタイトルだとも言える。 また、直近半年の日本におけるARPDAU(1日あたりのアクティブユーザー数あたりの平均収益)を見ても、高水準で推移。 『ラストウォー』はアクティブなプレイヤーが多い。広告の内容とは違うからと離脱せず、継続してプレイする人々がゲームの収益を支え、実際に楽しく遊ばれていることが見て取れる。

タナカハルカ

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