ヒューマノイドロボットが暴走モードに突入!人間に襲い掛かる、いったい何が起きたのか?
ついにはじまってしまったのか?ロボットの反乱というやつが…とも思えるような驚きの現場が監視カメラによってとらえられていた。
中国国内で撮影されたと見られるその映像には、ヒューマノイドロボットが突如として制御不能に陥り、近くにいた人間に対し、激しく手足を振り回す様子が映されている。
まるで映画『ロボコップ』の暴走シーンを彷彿とさせるが、いったいなぜこのような事態に陥ってしまったのか?
公式発表がないため正確なことはわからないが、現時点では2つの説が流れている。
監視カメラがとらえたこの映像は、中国国内の工場と見られる施設で撮影されたものとされている。
ヒューマノイドロボット(人型ロボット)が、突如制御不能となり、近くにいた2人技術者男性に対し、激しく腕を振り回し、機材を倒すなどの危険な挙動を見せた。
この画像を大きなサイズで見る技術者は距離を取りつつ、最終的にはスタンドを調整することで収束させたと見られる。
Footage claimed to show a Unitree H1 (Full-Size Universal Humanoid Robot) going berserk, nearly injuring two workers, after a coding error last week at a testing facility in China. pic.twitter.com/lBcw4tPEpb
— OSINTdefender (@sentdefender) May 4, 2025
映像に映っているのは、外観やサイズ、関節の動きなどから、中国のロボット開発企業Unitree Robotics社の「Unitree H1(ユニツリー H1)」モデルとみられている。
ただし、同社からの正式な機種の発表はなく、現時点では「H1と見られる」という推測にとどまっている。
H1は身長180cm、体重47kgで、最大360Nmの関節トルクを発揮する設計となっており、重い物の持ち上げやダイナミックな動作も可能なモデルとして知られている。価格はおよそ9万ドル(約1,400万円)とされている。
この画像を大きなサイズで見るUnitree H1このような異常動作はなぜ起きたのか。正確にはわかっていないが、現時点では2つ仮説が挙げられている。
一部の報道では、ロボットがソフトウェアのコードエラーにより、命令通りに動作せず制御不能に陥った可能性が指摘されている。
テスト中にプログラムの不具合が発生し、制御系が暴走したと見られている。
別のメディアでは、ロボットの頭部が支柱に固定された状態で起動されたことで、姿勢認識システムが異常をきたし、ロボットが「転倒しかけている」と誤認した可能性があるという。
これはYouTubeチャンネル「Chris Wabs」による検証で、ロボットが自動補正動作として激しく手足を動かした結果、暴走のように見えたとされている。
物理的拘束による認識エラーとソフトウェアの制御不具合のどちらか、または両方が重なって今回の異常動作を引き起こした可能性があるということだ。
ただし、Unitree Robotics社はこの件について公式な説明を出しておらず、詳しい原因は確認されていない。
今回の件は、映画『ロボコップ』に登場する暴走警備ロボット「ED-209」がプレゼン中に命令を受け付けなくなり、人間に危害を加えるシーンを彷彿とさせる。
実は過去にも似た事例が起きている。
2025年2月の中国の春節イベント中に、H1とされるヒューマノイドロボットが観客に向かって動き出し、警備員に制止される様子を収めた映像が拡散された。
この時は、Unitree Robotics社が事実を認め「ソフトウェアの設定ミスか、センサーの誤作動の可能性が高い」と説明し、今後は再発しないよう、対策を講じると発表した。
ヒューマノイドロボットは家事をこなしてくれたり、人間に代わって日常の様々な仕事を担ってくれたりと、私たちの暮らしを支えてくれる可能性を秘めている。
だが一方でディストピア的な恐ろしいことが起きるんじゃないかという懸念の声も根強い。やはり映画の影響なのだろうか?
「人と機械の境界線」が曖昧になっていく未来はすぐそこまで来ているのだ。
References: Humanity’s worst fear: Humanoid robot attacks people in China’s testing facility / Why did this humanoid robot go nuts and nearly injure its handlers?
本記事は、海外で公開された情報の中から重要なポイントを抽出し、日本の読者向けに編集したものです。