ChromeにGeminiが実装! 将来的には「サイト操作・複数タブを処理」してくれるかも

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Lifehacker 2025年5月22日掲載の記事より転載

Google I/O 2025の基調講演は、GeminiとAIの話題が中心でした。しかし、デスクトップ版Chromeにも新たなアップデートや機能が追加されるという、うれしいお知らせが。

これまで、Geminiはあらゆるウェブブラウザで利用可能とはいえ、実質的にはウェブサイト内の存在に留まっていました。

AndroidではGeminiアプリがシステムに深く統合されていますが、今後のアップデートにより、Chromeでも同様の機能が使えるようになりました。

さらに、パスワード管理システムにも利便性を高めるアップグレードが加わり、ブラウザが自動的にパスワードを変更してくれるようになりました。

これは、重要ではあるものの面倒な作業を自動化してくれる、セキュリティ面でも非常にありがたい機能です。

Geminiがデスクトップ版Chromeに登場

デスクトップ版ChromeでのGeminiが使えるようになりました。

これはアメリカのGoogle AI ProおよびGoogle AI Ultraの、Chromeの言語を英語に設定しているユーザーに段階的に展開されます(※編集部注:日本語対応時期は発表されていません)。

今回は慎重な導入となり、初期バージョンではウェブページに記載されている情報の要約や内容の明確化がおもな機能。

しかし将来的には、Geminiがユーザーの代わりにウェブサイトを操作したり、複数のタブに同時アクセスしたりと、さらに幅広い機能を提供する計画があるとのこと。

GeminiはChromeのツールバーに表示される予定で、アイコンをクリックするとフローティングウィンドウが立ち上がり、好きな場所に移動できます。

The Vergeのデモによると、このGemini機能は2つのタブをまたいで同時に利用できるようです。デモでは、まずショッピングページを開いてGeminiに商品概要を要約させ、いくつか質問を行いました。

続いて別のタブに切り替え、新しい商品と先ほどのタブの商品を比較する、といった使い方をしています。Googleによれば、年内には2つ以上のタブにも対応するようになるとのこと。

Chromeが古いパスワードを自動的に変更

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Googleは、漏えいしたりセキュリティの弱い不適切なパスワードをユーザーに変更してもらいたいと考えています。現在でも、Google パスワード マネージャーを使ってサイトにサインインし、パスワードに問題がある場合は、その変更を促すメッセージが表示されます。

今回の新機能では「Change it for me」(自動的に変更)というボタンが追加され、対応サイトであれば、このボタンを使うことでGoogleがバックグラウンドでパスワードを自動的に変更してくれるように。

新しく生成されたパスワードはGoogle パスワード マネージャーに保存されます。なお、この機能自体がAIを利用しているという説明はありませんが、年内には正式にリリースされる予定。

ただし、ひとつ注意点があります。それは、開発者側で対応が必要だということです。そのため、機能が広く普及するには少し時間がかかるでしょう。

Googleは、この機能がリリースされる前に開発者が対応してくれるよう呼びかけていますので、大規模なサイトについては早期対応が期待できます。

また、パスワードを変更する際は自動化されるものの、ユーザーの承認が必要になります。つまり、Chromeが勝手にパスワードを変えてしまうことはなく、変更前に必ずユーザーに確認が表示される仕様です。

著者:Khamosh Pathak翻訳:ライフハッカー・ジャパン編集部 Image: Google Source: Google(1, 2, 3), The Verge, YouTube

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