誰も1位にしなかったセレナが総合力で奪首!? ノア/ヴォクは ステップワゴンは!!? 全高1700mm以上のBOX型ミニバンランキング2014【ベストカーアーカイブス】
ベストカー本誌の過去記事から名企画・歴史的記事をご紹介する「ベストカーアーカイブ」。今回はベストカー名物の「ランキング企画」より、2014年4月号の「全高1700mm以上のBOX型ミニバン」カテゴリーのランキングをプレイバック!(本稿は「ベストカー」2014年4月10日号に掲載した記事の再録版となります)
選考:石川真禧照、鈴木直也、国沢光宏、片岡英明、渡辺陽一郎/構成:編集部
【画像ギャラリー】誰も1位にしなかったけどセレナが首位!? ノア/ヴォク、ステップワゴンは!!? 全高1700mm以上のBOX型ミニバンランキング2014(5枚)全高1700mm以上のBOX型ミニバン・全16車種のランキング結果。各選考委員の順位を合計して、合計点の低いクルマが高順位となる
今回のランキング企画では、5名の選考委員がエントリーされたモデルたちのランキングを各々決定、各モデルに付けられた点数を合計し「点数の小さいもの」を上位として総合ランキングが決定……、という方式を採用した。
当然ながら各選考委員の価値観や判断基準で採点・評価が大きく違う車種もある。本文ではそのあたりを各選考委員に解説してもらっている。
2014年1月の販売台数データ
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一頃のブームはすっかり収まったミニバンだが、3列目シートも含めた充分な広さやシートアレンジの多彩さなど実用性の高さで、現在もミニバンの主流になっているのがこのBOX型ミニバンのカテゴリー。そのため車種も多く、セレナなどの2Lクラス、これより小さいフリードクラス、アルファードなどの3ナンバーサイズクラスなど、幅広いノミネート車になっている。
そうしたなか、ランキングで上位に挙がったのはセレナ、ノア/ヴォクシー、ステップワゴンという新車セールスでも中心になっている2Lクラス。
特にノア/ヴォクシーがフルモデルチェンジしてハイブリッド車も加わり注目だが、ランキング1位はセレナという結果に。そのあたりからチェックしたい。
1位 セレナ/ランディ……1位にした評論家はいなかったが、集計するとランキングトップ! 衝突軽減ブレーキを装備する点などで高い評価を集めたセレナ/ランディ
【編集部からのクエスチョン】片岡さんがトップ3には入れずに4位としたセレナが結果的にはこのクラスのトップになりました。そもそもセレナはひとりも1位に挙げていないということも考えると、トップは納得の結果といえますか?
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日本のファミリーカーとして定着したのが3列シートのミニバンだ。安定した人気を誇っているのはスペース効率を追求した背の高いBOX型ミニバンである。室内長と室内高に余裕があり、サイドの面も立てているから多人数が快適に長距離ドライブを楽しむことが可能だ。
ランキングは、基本のボディを小型車枠のなかに収めたミニバンが上位を占めた。なんとトップを奪ったのは、簡易ハイブリッドシステムを備えた日産のセレナ(と兄弟車のスズキランディ)である。デビューしたのは2010年11月だから、3年半になる古参モデルがトップの座を守り抜いたのだ。
セレナは突出したところのないミニバンだが、毎年のように改良を行い、アラウンドビューモニターや簡易ハイブリッドシステムなど、ファミリー派が好む装備が充実している。最新モデルには衝突回避支援システムのエマージェンシーブレーキも加わった。だから今でも安定した売れゆきなのだと思う。
発売されたばかりのノア/ヴォクシーは、ハイブリッド車とガソリンエンジン搭載車に分かれている。私はノア/ヴォクシーのハイブリッドを首位に挙げたが、逆にガソリン車のノア/ヴォクシーの評価のほうが高い意見もあり、ランキングでは票は分かれた印象を受けたが、項目別に点数を付ければセレナより上になったはずである。
ノア/ヴォクシーは、ライバルを徹底的に研究して出てきただけに基本性能は高く、多くの項目でセレナの上をいく。このクラスでのセレナの優位性は薄れてしまった。ただし、まだ上位にとどまるだけの実力はあるので、値引きなどの条件がよければ買って損はないと思う。