11光年先の惑星から発せられた謎の信号の正体とは?水が液体でいられるスーパーアース「ロス128b」(スペースチャンネル)
2017年、地球から11光年先に位置する恒星「ロス128(Ross 128)」を周回する系外惑星が発見され、その特性が注目を集めています。ロス128から受信した独特な信号も話題となり、一時は地球外生命体からのメッセージではないかとも話題になった真相についてご紹介していきます。
■ロス128b:地球に似た系外惑星
ハビタブルゾーン内の系外惑星のイメージ 出典:NASA2017年、天文学者たちはロス128の周囲に「ロス128b」という系外惑星を発見しました。この惑星は、地球から約11光年の距離にあり、地球サイズの岩石惑星である「スーパーアース」と推測されています。さらに、ハビタブルゾーン(生命が存在できる温度範囲)にある可能性が高く、表面に液体の水が存在する可能性が指摘されています。
ロス128bの特徴は以下の通り:
- サイズ:地球とほぼ同じ(地球の約1.35倍の質量)
- 公転周期:9.9日(恒星に非常に近い軌道を持つ)
- 恒星からの距離:約0.05天文単位(太陽系で言えば水星よりも近い)
- 恒星の種類:ロス128は赤色矮星(M型星)で、太陽よりも小さく温度が低い
ロス128bが地球型生命に適した環境を持つかどうかは不明ですが、強いフレア(恒星の爆発現象)を起こさない比較的穏やかな星であることから、生命が存在する可能性がある系外惑星の候補として注目されています。
■ロス128からの「謎の信号」
ロス128と惑星ロス128bの想像図 出典:ESO2017年5月、プエルトリコのアレシボ天文台の観測チームは、ロス128から発信されたと思われる異常な無線信号を受信しました。この信号は通常の宇宙ノイズとは異なるパターンを示しており、科学者たちの間で議論を呼びました。一部では「地球外文明からのメッセージではないか」との推測も飛び交い始めます。
しかし、その後の解析により、この信号は地球の人工衛星や通信機器の干渉によるものである可能性が高いと結論づけられました。特に、地球上空を通過する静止軌道上の通信衛星の影響が原因とみられています。
ロス128bは、地球に似た特性を持ち、生命が存在する可能性のある系外惑星として注目されています。今後も次世代の宇宙望遠鏡や観測技術を駆使し、ロス128bの大気成分や表面環境などの詳細な調査が期待されています。もしロス128bに生命の兆候が発見されたとしたら、そこには一体どのような光景が広がっていると思いますか?ぜひコメントお待ちしています。
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