W杯初戦前日は大雨…U-20日本代表は防寒対策しながら最終調整、船越監督「雰囲気もコンディションも良い」
U-20日本代表が最終調整
U-20ワールドカップに臨むU-20日本代表は現地時間26日、チリ・サンティアゴでトレーニングを行った。翌27日午後5時(日本時間28日午前5時)にはグループリーグ初戦でエジプトと対戦する。
大雨で肌寒さも覚えるなかで、エジプト戦の前日練習がスタートした。防寒着で顔面を覆い、しっかりと体を保温。船越優蔵監督や選手たちは緊張感も漂わせながら、時折リラックスした笑顔も見せていた。この日はトレーニングの冒頭15分のみ報道陣に公開された。
思わぬ天候にも冷静に対処した。初戦をあすに控えた船越監督は「雰囲気も、コンディションも良い状態で迎えられそう」と意気込み。「事前キャンプを行ったパラグアイでは連日30度以上の暑さだったけど、こっちに来て今日は冷えているけど、でもそういうところでしっかり絞って、いいコンディションでパフォーマンスを出せる」と自信をのぞかせた。 まずはグループリーグの初戦に臨む。「どの大会も初戦は難しいし、硬くなるのはわかっている」。そう認める指揮官は「自分たちがコントロールできるのは自分たちだけ。相手がというのはないので、自分たちがしっかりコントロールして試合をする。先制点を取ってもビハインドになっても、やることは変わらない」とあすの初戦を見据えていた。 2023年から“ロス五輪世代”を率いてきた。船越監督は「いまの選手は本当にまったく動じない。W杯だろうが、対戦国がどこであろうが」とその成長に目を細める。「見ている水準が常に世界とかA代表。何も言わなくても彼らは見ている。一言言えばすぐ伝わるので、そういう意味で時代は変わった。ようやくサッカーのあるべき姿になりつつある」。世界の舞台を前に、教え子たちの力を信じていた。 日本対エジプトは、韓国対ウクライナとともに、大会のオープニングマッチとなる。男子のFIFA主要大会では初適用となるリクエスト方式のビデオ判定「フットボール・ビデオ・サポート(FVS)」が試験導入されることもあり、日本はその最初の事例にもなり得る。 船越監督はFVSにも対策を取った。すでにU-17女子W杯とU-20女子W杯で試験導入されていたこともあり、2024年のU-17女子W杯で主審を務めた小泉朝香審判員からレクチャー。その内容を選手たちにも伝えたという。 指揮官がビデオ判定をリクエストするか否かの判断が求められるが、船越監督は「実際にやったことがないのでどうですかね。でも一番はピッチのプレーに集中すること」と冷静。「テクニカルスタッフが気を遣ってやってくれるので、(選手たちには)必要以上にそこに気を遣わず、ピッチのプレーに集中してくれと」。一つひとつの想定外にも対処できるような心構えを説いた。 (取材・文 石川祐介)●U-20ワールドカップ2025特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中