米、ブラジルのWTO協議要請受け入れ 関税措置巡り
世界貿易機関(WTO)のウェブサイトに掲載された文書によると、ブラジルが米国の関税措置を巡って要請した、WTOの紛争解決手続きに基づく協議要請を同国が受け入れたことが分かった。スイス・ジュネーブのWTO本部で2017年1月撮影(2025年 ロイター/Pierre Albouy)
[サンパウロ 19日 ロイター] - 世界貿易機関(WTO)のウェブサイトに掲載された文書によると、ブラジルが米国の関税措置を巡って要請した、WTOの紛争解決手続きに基づく協議要請を同国が受け入れたことが分かった。ただ、米国は関税措置が国家安全保障の問題だと主張している。
トランプ米大統領は今月、自身の盟友であるブラジルのボルソナロ前大統領が2022年の大統領選敗北後にクーデターを企てたとして裁判にかけられているのは「魔女狩り」だと主張し、対抗措置として同国からの輸入品の大半に50%の相互関税を課した。
米国は18日にWTOに提出した文書で、ブラジルの要請の一部は国家安全保障の問題に関連しており、「WTOの紛争解決手続きで審理の余地がない、または解決し得ない政治的問題」であると主張。その上で、同国の最近の政策や慣行が「法の支配を損ない、米国の国家安全保障、外交政策、経済を脅かしているため」、関税措置は必要であると強調した。
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