ビットコイン価格が安定する中で、クジラは売却の準備を開始(CoinDesk JAPAN)
ビットコイン(BTC)は現在、10万7000ドルから10万9000ドルのレンジで推移しており、過去最高値からわずか数パーセントの差にとどまっている。この狭いレンジは表面上は安定しているように見えるが、オンチェーンデータでは、市場で最も影響力のある「クジラ」と呼ばれる大口保有者の間でセンチメントの変化が示唆されている。 グラスノード(Glassnode)の「Accumulation Trend Score」は、ウォレットのサイズ別グループにおける蓄積行動を測定する指標で、市場動向の変化についての深い洞察を提供している。 この指標は、ウォレットエンティティの規模と過去15日間のビットコイン取得量を組み合わせることで、購入の強度を評価する。最大の保有者層では、値が0.4まで低下している。1に近い値は強い買いを示し、0に近い値は売りを示唆する。重要な点として、この分析からは取引所やマイナーに関連するウォレットが除外されており、投資家の行動を明確に把握できる。 注目すべき点は、1万BTC以上を保有する「クジラ」と分類されるエンティティが、4月の市場底値(約7万5000ドル)で最初に蓄積を開始したことだ。現在、彼らは保有量を減らし始めており、他のウォレット層は依然として蓄積モードを維持している。この転換は、歴史的高値近辺での利益確定の意欲や、短期的な価格動向に対する慎重な見通しが背景にある可能性を示唆している。 この行動の変化を裏付ける証拠は、クジラのウォレットが過去1カ月間、ビットコインを継続的に引き出していたことを示す取引所フローデータから得られています。これは、彼らが短期的には保有資産を売却する意図がないことを示唆する強気なシグナルだ。 この傾向は現在、逆転しつつある。過去3日のうち2日間、クジラがBTCを取引所に戻す動きが見られ、これは通常、売却活動の直前に見られるパターンだ。 この微妙な行動は重要な疑問を提起している。クジラはまもなく最高値を更新することを予想しているのだろうか。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin Whales Seem to Be Calling a Top as BTC Price Consolidates
CoinDesk Japan 編集部