韓国人の飲酒量減少 「酔うため」から「楽しむため」へトレンドも変化

【ソウル聯合ニュース】韓国国税庁の統計によると、昨年の韓国国内の酒類出荷量は298万8000キロリットルだった。300万キロリットルを下回るのは1998年以来27年ぶり。ビールと焼酎の出荷量は2022年から3年連続で減少し、濁り酒「マッコリ」は5年連続で減少傾向が続いている。

韓国人の飲酒量が減少している=(聯合ニュースTV)

 1998年はアジア通貨危機の影響で社会が閉塞感に覆われ、酒を楽しむ雰囲気ではなかった。酒類出荷量は10年前の2015年(380万4000キロリットル)と比べ21.5%減少している。

 酒類別では、最も大きな割合を占めるビールの昨年の出荷量が前年比7.2%減の151万9000キロリットルとなり、22年(169万8000キロリットル)から3年連続の減少となった。

 ビールの次に多く飲まれている焼酎の出荷量も22年以降3年連続で減少した。22年は86万2000キロリットルだったが、昨年は79万3000キロリットルとなった。

 マッコリの出荷量も20年の38万キロリットルから5年間連続で減少。昨年は31万8000キロリットルに減った。

 韓国で大衆的な酒とされるビール、焼酎、マッコリで出荷量の減少が長期化していることから、酒類市場は一時的な低迷ではなく、構造的な縮小局面に入ったとの分析が出ている。

 健康志向や高齢化、人口減少、会社の飲み会などの会食文化の変化が、こうした変化の原因として挙げられている。

 酒類の消費行動でも飲酒頻度と飲酒量の両方が減少する傾向が確認された。

 韓国農林畜産食品部と韓国農水産食品流通公社(aT)が発行した「2025酒類産業情報実態調査」報告書によると、月に1回以上酒を飲む消費者の月平均飲酒日数は8.8日で、23年の9.0日から減少した。

 飲酒する日の1日平均飲酒量は6.6杯だった。これも23年の6.7杯から減少している。

 男女別では、男性の1日平均飲酒量が女性より比較的多く、30代男性が8.1杯で最も多かった。一方、50代女性が平均3.2杯で最も少なかった。

 女性の場合、年齢が上がるほど1日平均の飲酒量が減少する傾向が見られた。20代が6.6杯で最も多く、30代が6.2杯、40代が5.4杯、50代が3.2杯だった。

 飲酒の回数と量がともに減少する中で、消費者の酒の飲み方も変化している。

 消費者が「大衆的に人気のある酒類トレンド」と認識しているものは、コンビニでの購入(全体の85.5%)、家での飲酒(54.2%)、家や飲食店でのひとり飲み(52.2%)、さまざまな味を楽しむ(49.1%)などの順だった。

 報告書は、「新型コロナウイルスの感染拡大以降、家飲みやひとり飲みのトレンドが続いている」と分析した。

 さらに、「酔うために飲むことから、楽しむために飲むことへと飲酒文化が変化し、好まれる酒類も一般的な酒だけではなく多様な種類へと広がっている」と指摘した。

 酒を飲む量そのものは減っている一方で、特定の商品や新しい種類の酒を選ぶなど、消費の細分化が進んでいるという。

 韓国の酒類業界では、出荷量の減少に対応するため低アルコール飲料やノンアルコール・微アルコール商品、さまざまな味や香りをセールスポイントにした商品などを相次いで投入し、消費者層の拡大を進めている。

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