3月CPIや企業決算でイラン情勢影響探る展開に=今週の米株式市場
[ニューヨーク 3日 ロイター] - 今週の米株式市場は、3月消費者物価指数(CPI)や幾つかの企業決算などを手掛かりにして、イラン情勢が米経済・企業にもたらす影響を探る展開になりそうだ。
ただ2月末に米・イスラエルがイラン攻撃を開始してから1カ月余りが経過したが、戦争終結の可能性や時期については情報が交錯し、見通しが利かない状況が続いている。
エネルギー価格高騰を背景に、第1・四半期のS&P総合500種の下落率は2022年以来の大きさになった。
マニュライフ・ジョン・ハンコック・インベストメンツの共同チーフ投資ストラテジスト、マシュー・ミスキン氏は「中東情勢や原油価格、それに付随するリスクから市場の目をそらさせるのは難しい。市場はずっと地政学リスクに目を凝らし、どう推移していくのかを見守っている」と述べた。
特に米WTI原油価格が一時1バレル=110ドルを突破する中で、戦争が石油供給とエネルギー価格に及ぼす影響は、依然として投資家の注目を集めている。
ウエルス・エンハンスメント・グループのダグ・フーバー副最高投資責任者は「市場は原油価格に連動して推移している。期待インフレ率、債券市場を含む全てが原油の動向だけに縛り付けられている」と指摘した。
S&P 500, year-to-date performanceこの戦争に起因するエネルギー・ショックの度合いを判断する最初の大きな材料と言えるのが、10日に発表される3月CPIだ。
BNPパリバはCPIの見通しを示したノートに「原油(高)波及の第1段階は3月の自動車燃料を通じて顕在化すると思う」と記した。
ロイター調査によると、3月CPIは前月比上昇率が0.9%に跳ね上がると予想される。エネルギーと食品を除くコアCPIの上昇率は0.3%の見込み。
Shows gasoline pricesマディソン・インベストメンツのチーフ投資ストラテジスト、パトリック・ライアン氏は「市場は既にインフレを脳裏に描いている」と語り、CPIが想定から大きく上振れた場合、市場が嫌気するだろうと付け加えた。
8日には3月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が公表される予定で、将来の金融政策を占う手掛かりになるかもしれない。
足元では戦争によるインフレへの懸念から、市場は年内の利下げ確率をほぼゼロと見込んでいる。
LSEGのIBESによると、現時点でS&P総合500種企業の第1・四半期増益率は前年同期比14.4%と予想されている。
ドイツ銀行の株式ストラテジストチームはノートで「第1・四半期決算シーズンは、基調的な企業利益の伸びがなお強固かつ裾野が広いことを証明するはずだ」と述べた。
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