阪神・デュプランティエ 大誤算…日本S虎先発ワースト7失点 武器の直球打たれ「言い訳ない」

 ◇SMBC日本シリーズ2025 第2戦 阪神1―10ソフトバンク(2025年10月26日 みずほペイペイD)  「SMBC日本シリーズ2025」の第2戦が26日に行われ、阪神は1―10でソフトバンクに完敗し、1勝1敗のタイにされた。2カ月以上実戦から遠ざかるジョン・デュプランティエ投手(31)が先発して1回2/3を7失点で降板。球団先発投手の日本シリーズ最多失点になった。情報を隠して助っ人右腕を投入した藤川球児監督(45)にとっては大誤算。あす28日の甲子園での第3戦で仕切り直す。  レギュラーシーズンで奪三振ショーを繰り広げたデュプランティエではなかった。初回に4安打を浴びていきなり3失点。右前打の周東、2点二塁打の山川には、武器の直球を打たれた。  出だしのつまずきに博多の鷹党の大歓声も重なって、1メートル93の助っ人から威圧感が薄れた。2回は四球を足がかりにピンチを招く。暴投で失点を重ね、近藤に右翼線へ適時二塁打を浴び降板を告げられた。日本シリーズ球団先発の最多7失点。自身の来日ワースト失点にもなった。  「悪い登板だった。自分の仕事を全うできなかった。長く野球をやってきて今までも悪い日があったけど、その中の一つかなと思う。ハイA(マイナーリーグ)からずっとやってきて、こういう登板もあった。悪い投球かなと思う」  下肢の張りで8月9日のヤクルト戦を最後に実戦から遠ざかった。3日にオリックスとの練習試合で実戦復帰。以後、シート打撃で調整を重ねた。2カ月以上も公式戦から離れたブランクを「言い訳はない。自分の投球をできなかった。制球することができなかった。それが原因」と理由にしなかった。坂本は「相手がよく研究をしていた」とかばった。  2戦目を託した藤川監督は「向こうの集中力が上回ったというところですね。(初回の)もう一個のアウトというところで栗原選手がいいタイムリーを打った。まあ、こういう日だったんでしょうね」と割り切った。  150キロ超の直球と切れ味鋭い変化球で防御率1・39を誇った助っ人右腕を、秘密兵器として投入したはずだった。2戦目の大方の先発予想は才木。そう見せかけるために、投手の調整を隠して報道陣に煙幕を張った。念を入れるように、通常は遠征に同行しない次のカードの先発投手も福岡入りさせた。  才木は甲子園と相性がよく、CS3戦目で8回1死まで無安打無得点投球をした高橋は今季、ドーム球場の成績が芳しくなかったことから、2戦目を外れた可能性があった。予告先発でもギリギリまで投手を隠すという策は不発に終わり、1勝1敗のタイにされた。  「内容よりも勝つか負けるかだけなので。あした(27日)1日しっかり空けて、甲子園で3つ戦う。それだけですね」  大量10失点を喫し、CSでは1試合最高3得点しか取れなかった鷹打線を目覚めさせたのなら脅威だが、指揮官は前を向いた。甲子園で仕切り直す。(倉世古 洋平)  ○…先発のデュプランティエ(神)が1回2/3を7失点で降板。シリーズで阪神の先発投手が2回未満で交代するのは、西武と対戦した1985年第3戦で中田良弘が1回1/3(4失点)でKOされて以来。シリーズで1試合7失点以上は、ダイエーとの2003年第2戦に4番手で救援した金沢健人の8失点に次いで球団2人目。先発ではロッテとの05年第2戦で安藤優也が喫した6失点を超えるワーストとなった。

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