話題株ピックアップ【夕刊】(3):小森、フジテック、岡三
小森 <日足> 「株探」多機能チャートより
■フジテック <6406> 5,615円 -590 円 (-9.5%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
フジテック<6406>が急落。同社は30日午前8時45分、欧州系ファンドのEQTがフジテックに対し、TOB(株式公開買い付け)を実施する予定だと発表した。買付価格は1株5700円で、非公開化を目的とする。TOB価格は前日終値の6205円を下回る水準となり、投げ売りを促す形となった。買付予定数の下限は4552万881株(所有割合58.30%)で、上限は設定しない。香港の投資ファンドのオアシス・マネジメントや米運用会社のファラロン・キャピタル・マネジメントはTOBに応募する方針。2026年1月下旬をメドにTOBを開始する予定。TOBが成立した場合、所定の手続きを経て、フジテックは上場廃止となる見込み。フジテックはTOBに賛同の意見を表明。EQT傘下で事業の更なる強化を目指す。東京証券取引所は30日付でフジテックを監理銘柄(確認中)に指定した。29日の取引終了後にEQTによる買収報道があったことを受け、東証はフジテック株の売買を30日午前8時20分から停止。TOBに関する適時開示を受け、午前9時11分に売買を再開した。■岡三証券グループ <8609> 649円 -62 円 (-8.7%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
岡三証券グループ<8609>は朝高後に下げに転じた。同社はきょう午前11時、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業収益が前年同期比9.3%減の191億4500万円、営業利益が同76.0%減の9億4900万円、最終利益が同48.1%減の17億1700万円となり、これを嫌気した売りが出ている。4~6月期は株式の委託手数料が減少したほか、トレーディング損益が悪化した。■四国化HD <4099> 2,113円 -200 円 (-8.7%) 本日終値 東証プライム 下落率5位
四国化成ホールディングス<4099>が後場急落。この日発表した6月中間期連結決算で、営業利益は52億5300万円(前年同期比8.6%増)と上期として過去最高を更新したものの、4~6月期では同8.8%減となっており、足もとの業績悪化を嫌気した売りが出たようだ。上期は、有機化成品の北米向け販売が前期好調の反動減で減収となったほか、新規住宅着工戸数が低調に推移したことで建材事業も苦戦し、売上高は341億7200万円(同3.0%減)となった。これをファインケミカル製品の販売増や有機化成品のセールスミックス効果でカバーし上期としては増益となったが、アルミ地金を始めとする原材料価格高騰や物流コスト上昇などにより、建材事業の落ち込みが大きく、4~6月期は営業減益となった。なお、25年12月期通期業績予想は、売上高700億円(前期比0.7%増)、営業利益94億円(同3.5%減)の従来見通しを据え置いている。■村田製作所 <6981> 2,156.5円 -68.5 円 (-3.1%) 本日終値
村田製作所<6981>が一時5%を超す下げとなった。同社は30日午後2時、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比1.3%減の4161億5400万円、最終利益は同25.1%減の497億1400万円となった。通期計画に対する最終利益の進捗率は28%とまずまずとなったが、2ケタの最終減益で通期業績予想は据え置きとなったことを背景に投資家の慎重姿勢が強まり、売りがかさんだようだ。製品価格の下落や円高の進行が利益を圧迫する要因となった。■双日 <2768> 3,570円 -106 円 (-2.9%) 本日終値
双日<2768>が後場に入りマイナスに転換。午後0時30分ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、最終利益が210億7900万円(前年同期比8.5%減)と減益となったことが嫌気された。省エネ・ESCO事業の新規連結や取引増加、太陽光発電関連の資産入れ替え、LNG事業会社の貢献などによりエネルギー・ヘルスケアセグメントは堅調に推移したものの、石炭事業における市況下落により金属・資源・リサイクルセグメントが苦戦した。また、海外自動車事業での販売台数減少による自動車セグメントの苦戦も響いた。なお、会社側では第1四半期業績は想定通りとしているほか、米国関税政策による影響も足もとで限定的であるとして、26年3月期通期業績予想は最終利益1150億円(前期比3.9%増)の従来見通しを据え置いている。■黒崎播磨 <5352> 3,470円 -55 円 (-1.6%) 本日終値
黒崎播磨<5352>が冴えない動き。29日の取引終了後、未定としていた9月中間期連結業績予想について、売上高890億円(前年同期比1.0%増)、営業利益70億円(同11.4%増)、純利益102億円(同2.5倍)の増収増益を見込むとし、同じく未定としていた中間配当を55円(前年同期45円、年115円予想は変わらず)にするとした。これを受けて一時上昇する場面もあったが、買いが続かず冴えない動きとなっている。前期末以来、耐火物事業における販売価格転嫁が進んだことに加え、インドをはじめとする海外事業の拡大を見込む。なお、通期業績予想は売上高1800億円(前期比1.2%増)、営業利益150億円(同6.5%増)、純利益155億円(同23.6%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高440億1500万円(前年同期比0.2%増)、営業利益35億3900万円(同13.4%増)、純利益25億700万円(同16.3%増)だった。国内外での粗鋼生産量の減少に対して、耐火物事業における原料・エネルギー価格などのコスト上昇分の着実な販売価格転嫁を進めたことやインドでの拡販が奏功。また、ファーネス事業における整備単価の上方改定や工事案件の増加、セラミックス事業における電子部品向け材料の受注回復なども寄与した。■キッセイ薬品工業 <4547> 4,245円 -60 円 (-1.4%) 本日終値
キッセイ薬品工業<4547>が反落。30日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高は915億円(前期比3.6%増)の従来見通しを据え置きつつ、営業損益を60億円の黒字から40億円の赤字(前期57億7300万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。第2四半期に従来予想に織り込んでいなかった新たな技術導入契約の締結を予定しており、それに伴い契約一時金を研究開発費として計上することなどが要因としている。なお、最終利益は第2四半期に投資有価証券売却益を計上することから、123億円(同2.8%増)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高221億9100万円(前年同期比4.9%増)、営業利益21億800万円(同2.3%減)、純利益45億1900万円(同10.1%増)だった。過活動膀胱治療薬ベオーバ、顕微鏡的多発血管炎・多発血管炎性肉芽腫症治療薬タブネオス、透析患者におけるそう痒症治療薬コルスバ、慢性特発性血小板減少性紫斑病治療薬タバリスなどが伸長し増収となったものの、原価率の上昇や販管費の増加などが利益を圧迫した。■Terra Drone <278A> 4,510円 -30 円 (-0.7%) 本日終値
Terra Drone<278A>は強弱観対立、前日終値近辺で売り買いを交錯させた。同社は産業用ドローンで測量や点検、農業分野でサービスを提供するが、29日取引終了後、ドイツ最大級の産業用ドローン代理店であるU―ROBと自社開発の屋内点検用ドローン「Terra Xross 1」の販売契約を新たに締結したことを発表、これを手掛かり材料に朝方は買いが先行する場面があった。今回の提携に伴い、欧州地域において「Terra Xross 1」の拡販が進み業容拡大への期待が膨らんでいるが、株価は6月中旬に6940円の戻り高値を形成後は調整色を強めており、戻り売りニーズも強いようだ。ただ、時価4000円台半ばは大口の売り圧力も限定的であり、もみ合いを経て再浮上の機をうかがう展開に。■モンスターラボ <5255> 254円 +46 円 (+22.1%) 一時ストップ高 本日終値
モンスターラボ<5255>が急伸。午前11時ごろ、荏原<6361>がきょう発表した人間中心型の製造DXプロジェクト「EBARA-D3」において、中核プロジェクトの一つである技能育成システム「DOJO-Works」の開発を担当したと発表しており、これを好感した買いが流入した。「EBARA-D3」は、製造業における技能伝承や現場の属人化といった課題に対応するため、ゲーミフィケーション技術を採用した新たな製造DXプロジェクト。モンラボは「EBARA-D3」の中核であり、ゲーミフィケーション技術を活用した技能育成システムである「DOJO-Works」の開発パートナーとして伴走支援しており、ゲーミフィケーション技術を採用することで、学習を「楽しみながら続けられる体験」に変換し、技能の平準化と定着の加速を目指している。 ●ストップ高銘柄マツモト <7901> 1,384円 +300 円 (+27.7%) ストップ高 本日終値
イメージ情報開発 <3803> 1,460円 +300 円 (+25.9%) ストップ高 本日終値 FLネット <9241> 2,775円 +500 円 (+22.0%) ストップ高 本日終値 ウェリタス <130A> 899円 +150 円 (+20.0%) ストップ高 本日終値 など、4銘柄 ●ストップ安銘柄 など、1銘柄 株探ニュース