10万7000ドルから11万ドルの支持帯を守れなかった場合、ビットコインはどこまで暴落する?:テクニカル分析(CoinDesk JAPAN)
10月10日の暴落後のビットコイン(BTC)価格の回復は微妙なもので、価格は重要な支持ゾーンに危険なほど接近したままとなっている。ここでの結果が大きな動きの舞台を整える可能性がある。 BTCは10日の急落後、11万6000ドルまで反発した。この急落では複数の取引所で価格が一時、10万5000ドル近くまで下落していた。しかし予想通り、回復は短命に終わり、主要なモメンタム指標が弱気シグナルを示す中、価格は再び11万ドル付近まで下落した。 日足ローソク足チャートによれば、10万7000ドルから11万ドルの範囲は重要なサポートゾーンを形成している。これは12月から1月にかけての日中高値と、9月の日中の安値によって特定される。これらの高値と安値が収束していることは、強気派と弱気派の双方がこの領域で支配権を確立するのに苦戦していることを示唆しており、市場にとって重要な戦場となっている。加えて、200日単純移動平均線(SMA)は現在10万7500ドル付近に位置している。 ここで重大な疑問が生じる。10万7000ドルから11万ドルの支持ゾーンが崩れた場合、何が起こるのだろうか。サポートの突破は売り勢力が優勢となったことを示し、ビットコインはさらなる下落リスクに晒されるだろう。 その場合の最初の支持線は、6月22日に記録された「スイングロー」である9万8330ドルとなる可能性がある。これを下回れば、焦点は上昇チャネルの下限、8万2000ドル付近にシフトするだろう。
2023年10月と2024年8月の高値を結び、2024年3月の高値を通る平行なトレンドラインで描かれた明確な上昇チャネル内での最近の価格動向は、買われ過ぎの状態とより深い調整の可能性を示唆している。 2023年以降のビットコインの上昇トレンドは、約45度の傾斜を持つ平行チャネル内に収まる価格変動が示す通り、概ね安定的かつ持続的なものだった。 ここ数週間、ビットコイン価格は明確なチャネルの上限を繰り返し突破し、過剰な熱狂や買われすぎ状態を示唆している。これらのブレイクアウトは短命に終わり、価格はすぐに下落して買い手の疲弊を示唆した。 したがって、より深刻な売り圧力が発生する可能性は排除できない。12月から1月にかけて、価格が上値抵抗線を突破して定着することに繰り返し失敗した点に注目すべきだ。この繰り返しの反落が最終的に急落のきっかけとなり、価格は7万5000ドル前後まで下落した。 とはいえ、トレーダーは重要な10万7000ドルから11万ドルのサポートゾーンからの反発に注意する必要がある。ここで強い反発が見られ、さらに11万6000ドルを上回る動きによって直近の下値を否定できれば、ビットコインは過去最高値への挑戦に向かう可能性が出てくる。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:How Deep Could BTC Crash If Bulls Fail to Defend $107K–$110K Support Zone?
CoinDesk Japan 編集部