ウクライナで広範囲の停電、ロシアがミサイルとドローンで大規模攻撃(CNN.co.jp)

(CNN) ロシア軍による大規模なミサイルとドローン(無人機)の攻撃により、ウクライナ全土で停電が発生している。ウクライナ当局によると、攻撃によって、少なくとも2人が死亡した。 【映像】要衝ポクロウスクで激しい戦闘 ウクライナのゼレンスキー大統領によると、ウクライナの九つの州が攻撃を受けた。多くの市民が就寝中の未明の出来事だった。 ウクライナの国営エネルギー会社セントレネルゴは今回の攻撃について、全面侵攻が始まって以降で最大規模の火力発電所に対する攻撃と指摘した。 ロシアの攻撃は、ウクライナ各地で気温が1桁に下がる中で行われた。 ウクライナのグリンチュク・エネルギー相は「敵は再びウクライナのエネルギーインフラに大規模な攻撃を仕掛けている」と述べた。 グリンチュク氏によると、複数の地域で緊急停電が導入されたが、電力網の安定が確認され次第、解除されるという。電力会社が公表した予定表によると、首都キーウでは週末を通して大規模な停電が続く見込みだ。 中部のドニプロ市では9階建ての集合住宅が無人機の攻撃を受け、2人が死亡、11人が負傷した。暗闇の中で無人機が衝突する瞬間が映像で捉えられている。 「ここには普通の建物しかないのに」と、マイアと名乗った女性は話した。 別の住民のラリサさんは「どうして助かったのか分からない。破片は私が寝ていたベッドの上に飛び散った」と語った。「急いで集まり階段を下り始めた。人々が叫んでいた。すでに外からも悲鳴が聞こえた」 ロシアが発射したミサイルは45発で、その一部は弾道ミサイルだった。ウクライナ空軍によると、そのうち撃墜できたのは9発にとどまった。約450機の無人機も発射された。 ゼレンスキー大統領は夜の演説で「弾道ミサイルや空中発射弾道ミサイルに対抗するのは極めて難しい。これらのミサイルを効果的に迎撃できるシステムは世界でもごくわずかだ。我々の全領土を守るためには、さらに多くの防空システムとミサイルが必要だ」と述べた。 ゼレンスキー大統領は、ウクライナが米国と協力して防空システム「パトリオット」の追加購入を進めていると述べた。パトリオットは、ロシアのミサイル迎撃で高い性能を発揮している。 ウクライナは、防空網の強化と、ロシアのエネルギー・軍事施設を攻撃するための長距離ミサイルの調達のため、同盟国に対して支援の強化を求めている。 ロシア国防省は、今回の攻撃について、ウクライナによる攻撃への報復だと主張し、「ウクライナの軍需産業複合体の企業や、その活動を支援するガス・エネルギー施設」に対して、空中発射型極超音速ミサイル「キンジャル」などの兵器を使用したと発表した。 エネルギー施設に対する攻撃が繰り返され、ウクライナのガス生産は深刻な打撃を受けており、国内では大規模な停電が発生している。ウクライナ当局は、不足分を補うために欧州から高価なガスの輸入に頼らざるを得ないと明らかにしている。

CNN.co.jp
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