ドル反発、米中貿易戦争に緩和の兆し-「今後も急変し得る」との声も
Tian Chen、Malavika Kaur Makol
- 中国が米国からの一部輸入品を関税対象から除外検討との報道好感
- 大局的にはドルは長期下落トレンドにある-MUFGハルペニー氏
25日の外国為替市場でドルは反発。米中の貿易戦争に緩和の兆しが見えたとの受け止めが広がり、買い優勢となっている。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数はアジア時間に一時0.4%上昇。ニューヨーク時間に入っても上昇を維持している。中国が米国に対する125%の報復関税を巡り、米国からの一部輸入品を対象から除外することを検討しているとの報道が、緊張緩和への期待を高めた。
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ドルは他の主要10通貨全てに対して上昇。円とスイス・フランは逃避需要の減退で下落している。
クレディ・アグリコルCIBのシニアストラテジスト、エディ・チョン氏は「度重なる打撃を受けている市場関係者は、悪材料の後退を強く願っている。しかし、合意に達する可能性という面でハードルは依然かなり高いという現実も認識しなくてはならない」と指摘。「相場は引き続きニュース速報主導で動いており、事態は今後も急変し得る」と述べた。
ドルの反発が持続するかどうかには懐疑的な見方がある。ドイツ銀行は今週、「ドルの大きな下落トレンドが始まる前提条件が整った」とリポートで指摘した。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のグローバル市場調査責任者、デレク・ハルペニー氏は「大局的に見れば、ドルは長期的な下落トレンドにある」とブルームバーグテレビジョンで述べた。
原題:Dollar Rebound Gets Fresh Fuel as China Weighs Tariff Exemption(抜粋)
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