いよいよデビューかと思いきや!? GRスーパースポーツ「発売延期」説急浮上!!
イギリスの「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にて、衆人環視の中、走りまでも披露したGRスーパースポーツ。「雄姿お披露目」ということは、登場も間もなく!? と勘繰りたくなるが、正反対の残念な情報が飛び込んできた!!※本稿は2025年7月のものです文、予想CG:ベストカー編集部/写真:藤原功三(Kozo Fujiwara)、トヨタ ほか
初出:『ベストカー』2025年8月26日号
【画像ギャラリー】ここへきてまさかの発売延期!? GT3が先に登場しそうなトヨタ GRスーパースポーツ(20枚)イギリスの「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」でサプライズ走行を見せたGRスーパースポーツのロードカーとGT3マシン 写真:藤原功三(Kozo Fujiwara)
毎年夏、イギリス・グッドウッドで開催されているモータースポーツの大イベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で、トヨタGRのスーパースポーツがデモ走行を行った。
過去に、富士スピードウェイやベルギーのスパ・フランコルシャンでの走行テストが目撃されたこともあるカモフラージュ車だが、ファンにその姿を披露するのは初めて。グッドウッド名物のヒルクライムコースで、ロードバージョンと、同時に開発中のGT3(レース専用車)のランデブー走行が実現したのだ。
2台の走行中の野太いサウンドを聞く限り、以前からの情報どおり、V8エンジンを搭載していると見て間違いなさそうだ。
ロードバージョンはV8、4Lツインターボにモーターを組み合わせたハイブリッドで、エンジンだけで700〜720ps、モーターのパワーを含めたシステム出力は900psに達すると言われていたが、その情報はやはり正しいと思える。
一方、GT3はレギュレーションでハイブリッドが禁止されており、今回のデモ走行車も純ガソリンターボエンジンを搭載していたと思われる。ロードカーよりもいちだんと野太く、さらに迫力のあるサウンドで走りを披露していた。
トヨタは2018年のグッドウッドでも、当時開発中だったGRスープラのカモフラージュ車を走らせている。
この手のクルマは目の肥えたヨーロッパのクルマ好きに喜ばれるということなのか、世界的にもめずらしい「全開で走れるイベント」だからか、初披露の場にグッドウッド“スピードの祭典”を選ぶのが恒例となっているようだ。
そうなれば、正式デビューの時期が迫っていると見るのが自然なのだが、改めて調査を進めてみると、「真逆」とも言える情報が飛び込んできたのである。
いかにもスーパースポーツらしいワイド&ローのプロポーション。トランスアクスルのFRで、伝説のレクサス LFAを受け継ぐレイアウトとなる(ベストカー編集部作成の予想CG)
信頼できる筋からの驚きの情報は以下のとおりだ。
「予定どおり、2025年末からGT3のデリバリーは始まりますが、ロードバージョンは遅れることが決定しました」。
ベストカーが初めてこのクルマの情報を掲載したのは2021年11月のこと。
レクサス LFA IIの仮称で紹介していた当時の記事を振り返ると、登場時期は2025年となっていて、その後「2025年8月ラインオフ、同年秋からデリバリー開始」というさらに詳細な情報を紹介している。
つまり、GT3が2025年内にデリバリーを開始するということは、ほぼ4年前の計画どおりのスケジュールできていることになるのだが、肝心のロードバージョンが遅れるというのはどういうことなのか。
しかも、発売が遅れることで、より厳しくなる排気ガス規制への対応が必要となり、さらに大幅な遅れに繋がることや出力の低下を余儀なくされる可能性が出てきているというのだ。
現時点でその理由は定かではない。エンジン、サスペンションなどの走りの軸となる部分の問題からADASを含む新装備の不具合まで、考えられる理由は多くありすぎて想像しづらいのが正直なところ。
ただ、出力の低下まで引き起こす可能性があるのに遅らせるというのは、相当深刻な問題が発生していると思われる。