【ふくしま2025参院選】序盤情勢 森氏と石原氏横一線、大山氏が追う 2割は態度未定 投票まで15日

2025/07/05 10:49

 共同通信社は3、4の両日、第27回参院選の電話情勢調査を実施した。福島民報社の分析を加味し、5人が立候補した福島県選挙区(改選1議席)の序盤情勢を探った。自民党の現職森雅子候補(60)と立憲民主党の新人石原洋三郎候補(52)が横一線で並び、参政党の新人大山里幸子候補(51)が追っている。回答者の約2割が投票する候補を決めておらず、20日の投開票に向け、無党派層や浮動票の取り込みが勝敗を左右するとみられる。

 森候補は自民や党支援・友好団体、自身の後援会を中心に組織戦を展開している。政治資金収支報告書の不記載により党の処分対象にはならなかったものの釈明に追われた経緯があり、公明党から推薦ではなく「強力なる心情的支援」を受けて選挙戦に臨んでいる。自民、公明支持層のそれぞれ6割程度を固めた。

 石原候補は連合福島、立憲民主と国民民主、社民の各党県連、県議会会派「県民連合」による5者協議会の枠組みで戦い、共産党は石原候補への投票を党員らに呼びかける。立民、共産支持層の7割程度をまとめ、社民支持層の6割、国民民主支持層の約2割に浸透する。無党派層は3割程度が石原候補を支持する。

 大山候補は参政支持者の9割超を固め、国民民主支持層の3割程度に食い込んでいる。

 地域別にみると、森候補は県北、県中、浜通りで手堅い。石原候補は県中、県南、会津、浜通りで支持を集める。

 年代別では、森候補が30~40代でそれぞれ3割弱、石原候補が60~70代以上の3割程度の支持を得ている。大山候補は20~50代までの各年代で比較的、支持率が高い。

 森候補は男女の支持がほぼ同じ割合。石原候補は男性の支持が若干上回っている。大山候補は男性の支持が多い。女性の回答者のうち3割はまだ投票先を決めておらず、今後の動向が注目される。

 政治団体「NHK党」の新人越智寛之候補(51)、無所属の新人遠藤雄大候補(40)は支持の広がりに欠けている。

◆福島県選挙区立候補者(届け出順、敬称略)

大山里幸子[おおやまりさこ]   51 参 政 新

越智 寛之[おちひろゆき]    51 諸 派 新

森  雅子[もりまさこ]     60 自 民 現

石原洋三郎[いしはらようざぶろう]52 立 民 新

遠藤 雄大[えんどうゆうだい]  40 無所属 新

▽調査の方法=共同通信社が福島県選挙区の有権者を対象に3、4の両日、固定、携帯電話にコンピューターで無作為に発生させた番号をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。コンピューターで電話をかける自動音声応答通話(オートコール)方式を採用。携帯電話にも電話し、同意した人にショートメッセージサービス(SMS)を使い質問に答えてもらった。固定電話は404件、SMSは160件の計564件の回答を得た。

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