新興国株、ドル安と中国経済回復の恩恵受け次の上昇相場に-BofA
Julien Ponthus
- トランプ関税で米国株不人気、投資家は代替先探す動き
- 米国株はひとまず回復も、30年債利回り5%超で再び売られると予想
バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト、マイケル・ハートネット氏は、新興国株式は「次の上昇相場」とみている。ドル安と中国の経済回復の恩恵を受けるためだ。
中国を除く新興国株の指標、MSCI新興市場指数は4月の安値から20%上昇し、20年間の取引レンジを突破する見込みだ。S&P500株価指数はほぼ横ばいで、投資家が米国資産の代替先を探す中、MSCI指数は今年に入って約7%上昇している。
ハートネット氏はリポートで「新興国株式以上に有効な選択肢はない」と述べた。
トランプ大統領が関税などを通じ世界貿易の改革を試みたことを受け、米国株式は敬遠された。現在、その損失のほとんどは回復し、投資家が戻ってきている兆しは見られる。BofAがリポートで引用したEPFRグローバルのデータによると、ファンドマネージャーは先週、米国株式ファンドに200億ドル(2兆9100億円)を投入し、1 カ月以上ぶりに米地域への資金流入が見られた。
ハートネット氏は、米30年債の利回りが現在の4.87%周辺から上昇し、5%を上回った場合、米国株は再び売りに出されると予想している。それでも、現在の利回り水準は「当面は維持される」と述べた。
原題:BofA’s Hartnett Says EM Stocks Will Outperform Everything Else(抜粋)
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