クマが人気観光スポットに出没 警察「前代未聞」→「見たことなかった」「聞いたことない」驚きの声広がる

 「北アルプスで最も美しい火山湖」と呼ばれる「みくりが池」でクマが泳ぐ様子が目撃され、警察が注意喚起しています。

「たくさんの登山者や観光客が行き交う場所」

 富山県警察山岳警備隊の公式Xのアカウント(@toyama_sangaku)は8月14日午前、「熊出没注意! 本日早朝から、みくりが池周辺にて熊が1頭出没しています。見かけても近付いたり、刺激しないよう注意してください」と投稿。

 その後、午後6時40分過ぎに投稿を更新し、「本日、室堂平の『みくりが池』を熊が泳ぐ姿も目撃されました」として、クマが泳ぐ姿を収めた写真も公開。

 「前代未聞のめずらしい光景ですが、付近はたくさんの登山者や観光客が行き交う場所です。決して撮影のために近づいたり刺激しないようにしてください」と注意を呼びかけました。

 富山県の観光公式サイトによると、みくりが池がある室堂平は「標高2450mに位置するアルペンルートの中心地的な観光拠点」で、「遊歩道が整備されている場所が多く、山登りや山歩きの経験がない人も気軽に散策を楽しめます」。また、富山県のホームページには、みくりが池周辺はアップダウンが少ないため、「家族でゆっくりしながら立山の雄大な姿を見ることができます」とあります。

 投稿は現在も拡散中で、「何回か行きましたがクマは見たことがなかった」「みくりが池にクマとは聞いたことがない」「危険ですね」「登山者には気をつけてほしい」などの反応が寄せられています。

「人間=食べ物を持っている」と学習しないように

 立山周辺はクマの生息域で頻繁にクマが目撃されていることから、立山黒部アルペンルートの公式サイトは8月14日、「【クマに注意】立山を利用する皆さまを守るために」と題したお知らせを掲載していました。

 内容は富山県が発信した情報で、注意事項は次の通りです。

◾️クマを誘引する行為の禁止

 ・クマの嗅覚は犬よりも優れているといわれています。そのため、食料・ゴミは必ずにおいの漏れにくい密閉容器(例:ジップロックなど)に保管し、持ち歩いて下さい。

 ・ゴミは必ず持ち帰ってください

◾️クマを目撃したら

 ・万が一クマに遭遇した場合は、走らず、背を向けず、ゆっくり後退してください。

 ・接近しての観察や写真撮影、大声で叫ぶ、追い払うは、絶対にやめてください。

 「食料やゴミを放置するなどの行為は、クマを引き寄せる原因となります。このため、1度でもクマを引き寄せると、『人間=食べ物を持っている』と学習してしまい、非常に危険です。安心・安全にご利用いただくため、皆さまのご理解ある行為をお願いします」と注意をうながし、目撃した場合は立山町役場へ通報するよう呼びかけています。


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