サイトに「非食用」の表示なく…『ビニール製チョコチップ』園児ら137人が誤食 認定こども園のクリスマスケーキ作りに何が――サイバー攻撃でアスクルに発注できず 京都・八幡市
京都府八幡市の認定こども園で、クリスマスケーキ作りの際に、ケーキに誤ってビニール製のチョコチップをのせ、園児約130人が食べてしまったことが分かりました。 【写真を見る】園児らが誤食したカラフルな「ビニール製チョコチップ」とは 市などによりますと、今月10日、京都府八幡市男山吉井の認定こども園「早苗幼稚園」で、食品サンプルなどに用いられるポリ塩化ビニール製のチョコチップを、職員が食用と誤って園内で作ったケーキにのせ、園児133人と職員4人が食べたということです。 ■「チョコチップがガムのような食感」クリスマス会で何が 園では当時、3歳から5歳の児童を対象に、毎年恒例のクリスマス会でケーキ作りが行われていました。しかし、「ケーキの味が美味しくない」などと、ケーキを残す園児もいたということです。 その後、残ったチョコチップを職員が試食したところ、チョコチップがゴムのような食感で、食用ではないことに気付いたということです。 帰宅後、因果関係は不明であるものの、園児3人が腹痛を訴え、他にも保護者から「子どもの便の中にチョコチップが入っている」という報告もあったということです。 ■サイバー攻撃の影響で例年通り「アスクル」に発注できず この園では、ケーキ作りに使用するチョコチップは例年、通販サイト「アスクル」で購入していました。しかし、今年はサイバー攻撃の影響で発注ができず、別のサイトで購入せざるをえなかったといいます。 今回の発注時に使用したサイトでは、チョコレートがプラスチック製であり、食用ではないことを示す表示がなされていませんでした。 また購入後も、パッケージには「教育用」とは表示されていますが、「食べられません」などという表記はなく、ケーキ作りの前に気づくことは困難だったということです。 ■サイトに非食用と明記要請 園長「責任を痛感」 今回の事案を受けて、類似事案を防ぐため園はサイトの運営側に対し、食用ではない旨を表示するように要請し、その点はすでにサイト上でも反映されていることを確認されています。 園長はMBSの取材に対し、「発注した時点で気づくべきだった、確認を怠ってしまった。子どもに食べさせてしまい、責任を痛感している。今後は発注・検食も含めて徹底し、再発防止に努めたい」などとコメント。園は来月23日に、再発防止策などをまとめた報告書を、市や保健所に提出する予定です。
MBSニュース